ふらふら日記

物足りない日常にふらふら、怪しい読書にふらふら、激しい映画にふらふら、美味いメシにふらふら、そんな感じの自己満足日記。

映画覚書2015 #23

2015年05月15日 16時27分00秒 | 映画めらめら

「THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦」
2015年 日本
監督 押井守
出演 筧利夫 真野恵里菜 福士誠治
映画館 T16H7
めらめら度★★★☆☆

それなりに面白かったけど、1年も待った甲斐があった、とは言い難い…。確かに、押井さんは、独創的なクリエイターだと思うよ。でも、反面、独善的で灰汁が強いんだよねェ。自分の好きな感覚だけが正しくて、自分の嫌いな感覚を総スカンて感じ。他人をボロクソに批判しておいて、何で自分は同じパターンばっか繰り返すんだろう。やっぱり、押井守って、6割ぐらい好きだけど、4割ぐらい嫌いだ。

つーか、結局、焼き直しじゃん。約1年に渡って展開した短編シリーズは、TVシリーズの焼き直しだったし、この長編映画版は、「機動警察パトレイバー 2 the Movie」の焼き直しだ。アニメを実写でリメイクしたのではなく、アニメの続きを実写化したハズなのに、アニメとそっくりな登場人物が、アニメのエピソードと似たようなことを繰り返して、それで続編なの? 歴史は繰り返す、とでも言いたいのか…。

焼き直しと言うよりも、最早、劣化コピーだ。「機動警察パトレイバー 2 the Movie」を下地にして新しい展開があると思っていたのに、なーんもないじゃん。光学迷彩の戦闘ヘリが新しい? それは、技術の進歩でしょ。そもそも、柘植行人のシンパは、何で今になって決起したの? 11年前の騒擾テロと同じ状況を演出して、日本の平和ボケを嘲笑いたかっただけ? で、一体、何が変わったんだよッ!

短編シリーズから意味ありげに引っ張ってきた「特車2課の遺産」もガッカリだったなァ。真実は驚くほど単純、みたいなのも押井さんのお気に入りパターンだから、どうせ大した事ないだろうと思っていたが、まさか、あそこまで下らないとは…。劇場のシートからズリ落ちそうになったよ。消える戦闘ヘリの強さに説得力がないし、そんなに強い戦闘ヘリに型落ちの警察ロボで立ち向かえるワケがないし…。

不満が次から次へと湧いてくる。邦画としては、よく頑張った方だと思うけど、なーんか無難に作ったって感じなんだよねェ。予想外の展開が一つもなかったのが残念。もっとやれるハズなのに、なんで過去の栄光の劣化コピーなんて作ったんだろう…。いや、文句ばかり書いているけど、面白かったんだよ。劇場でリピート鑑賞したいし、続編も作って欲しい。好きなだけに許せないことが多いのだ。

押井さん、ヘッドギアのメンバーに詫びを入れて下さい。「パトレイバー」は、ゆうきまさみ(原案)、出渕裕(メカデザイン)、高田明美(キャラデザイン)、伊藤和典(脚本)、押井守(監督)の5人で始まった企画でしょ。5人で原作者のヘッドギアなんだから、他の4人に無許可で実写映画を作るって、ちょっと酷いよ。「パトレイバー」を独り占めしちゃ駄目。やっぱり、伊藤和典の脚本が良かったなァ。
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