ヘルパー2級であれば、ハローワークで授業料が無料になる。
人を介護するのに、一定の知識や経験は必要だが、資格以上に適性が求められる仕事であることはたしかだ。
介護職は、頑張れば頑張るほど成果が上がるものではなく、効率を求めると利用者との関係が希薄になる。
介護職の適性は、思いやりを行動に移せるかどうかである。
多くの方は、介護職への理解があり、大変さも承知してくれている。
だからと言って、手を抜くことができないのは、介護職でも同様である。
介護施設で好かれる利用者は、手の掛からない方だ。
たとえ、現役当時に大手企業で重役をしていても、手の掛かる人では職員から敬遠されがちである。
そもそも、手の掛かる人が自ら介護施設に来ることはなく、大半は家族に連れられて来られることが多い。
キャリアがある人ほど、介護施設の中で自慢したがる傾向にあり、利用者仲間からも敬遠されがちだ。
体が自由であれば、他の介護施設に行くこともできるが、他では空きもなく、容易に移るこができない。
この時に、周囲と仲良くやるのか、それとも意固地になるのかに別れるが、長年の性格は変わることが出来ず、大半は意固地になってしまう傾向にある。
意固地になっても、体が不自由であることに変わりはなく、より周囲との関係を悪くさせてしまう。
利用者家族も意固地・頑固な性格は理解していて、介護スタッフの気持ちを察してくれる。
そのような頑固な利用者が唯一、自分にだけ物事を頼むなど頼りにしてくれると、やりがいを感じる。
介護職は、経済社会の中で決して生産性のある仕事とは言えず、人の人生を見届ける貴重な時間に立ち会うこと自体が辛い経験を生むこともあるが、利用者にとって無二の誇るべき存在であることはたしかである。
そのため、利用者が心から寄り添える存在であるべく、常に利用者の声に耳を傾け接していくことが大切なのである。