悲喜こもごも

写真と株の徒然日記(^o^)v

<ANA>10年越しの企業内保育所ができるまで

2018-04-29 20:52:14 | 株主のつぶやき
ANA(全日本空輸)が4月1日に、東京都大田区の羽田空港内に開園させた企業内保育所「‘OHANA ほいくえん はねだ」。同社初の試みで、子育て支援に加え人材確保の面もあり、今夏には那覇にも開園を予定している。社内提案で一度は挫折した企業内保育所がなぜ実現できたのか。プロジェクトに携わったメンバーや利用者に話を聞いた。
◇2度のチャレンジ

 企業内に保育所をという声は「安心してママになれるANA」という社内提案として2006年にも行われていた。当時は主に出産や育児の当事者だった女性の客室乗務員(CA)が、24時間保育を含む先進的な内容で提案をしたが、社内外の情勢もあり事業として採用されず、実現には至らなかった。

 その後、育児を巡る環境は厳しさを増す。「土日に預けられない」「365日は無理」と、航空業界ならではの勤務形態が保活をさらに困難にしていた。数年前までは比較的入園しやすかった羽田空港周辺の保育園も空きはなくなっていた。羽田地区で働くANAグループ社員6700人を対象に行ったアンケートでは、保育所開設に94%という提案者も驚くほどの高率の賛同が得られるなど、ニーズが高まっていた。

 最初の提案から10年後の16年、女性だけではなくパイロットや運航管理者など多くの男性社員も加わり、再び、企業内保育所を作るための提案が行われた。復職支援に重点を置き、保育時間も午前7時から午後10時(延長保育含む)までとし、対象も生後57日から2歳(3歳になる年度末まで)までに絞った。

 さらに、内閣府の企業主導型保育事業を活用した補助金を活用することで最大の懸案だった費用負担にめどが立ったことも経営陣の背中を押す形になり、翌年度の事業として採用され「‘OHANA ほいくえん はねだ」の開設にこぎ着けた。

 ◇ずっと働ける会社を

 提案者の「(育児で辞めざるを得ない)仲間を救いたい」という声が、形になることは決まったが、保育所となる施設には2カ所以上の出入り口が必要で、広さや採光などにも条件があった。空港勤務の人が通園しやすい場所ということから、羽田空港の新整備地区の一角に決まった。利用者で、フライトオペレーションセンターの築澤聡さんは「妻はCAなのでシフト勤務。午前9時から午後5時までの保育では復職は難しい。企業内保育所は他との競争がないので、ありがたい」とメリットを語る。

 ANAグループで働く社員のうち女性は54%を占めている。ANA人材戦略室労政部の佐藤成俊さんは「ANAでは顧客のニーズを捉えるために高度なスキルを持った人材を必要としている。パイロットやCAも含め人材育成には時間がかかる。出産・育児後の女性が復職することは戦力アップにもつながるので、長く働ける環境を整えていきたい」と人事戦略上のメリットもあるという。

 2度の提案で企業内保育所を実現させた同部の小林麻里子さんは「子育て中も、生き生き働けるようにしたい。これからANAに入りたいという人を増やしていきたい」と期待を寄せる。ANAでは今夏、那覇にも保育施設を作ることにしている。
(毎日新聞)

他の企業にも広がるといいのですが・・・

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