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悲喜こもごも

写真と株の徒然日記(^o^)v

39億杯売れた「セブンカフェ」を刷新するワケ 豆の使用量を1割増やし、「抽出方法」も変更

2018-02-11 20:25:30 | 株主のつぶやき
「セブンカフェはコーヒー市場全体を膨らませた。日本一売れているコーヒーを変える」。セブン‐イレブン・ジャパンの商品本部でファストフードや総菜などを統括する高橋広隆マネジャーは自信たっぷりにこう語った。

セブンは3月上旬からセルフ式のドリップコーヒー「セブンカフェ」を大幅刷新する。刷新の対象となるのはホットコーヒーとアイスコーヒー。レギュラーサイズで100円(税込み)と、これまでの価格を据え置いた。

1日1店舗で平均130杯を売り上げる

リニューアルのコンセプトは「香りとコクのアップ」。改良点は主に3つ。1点目は豆の使用量を1割増量したこと。2点目は、焙煎の方法を2種類から3種類に変更したことだ。豆の特徴に合わせ焙煎することで、より香りが広がり、コクもアップする。3点目は抽出方法だ。専門店の淹れ方を再現するため、マシンの総抽出時間45秒(ホットコーヒーRサイズの場合)は変えずに、蒸らす工程の時間を延長した。
今回の刷新に合わせて、豆のブレンドを見直し、焙煎の仕方を2種類から3種類に増やした。右がリニューアル後の豆(記者撮影)

現行商品が万人に愛され、繰り返し飲めることを追求した方向性だとすれば、刷新後の商品は豆の香りや苦み、コクを強調したような印象だ。

セブンカフェの展開が始まったのは2013年1月のこと。2014年、2016年には豆の磨き方を変え、すっきり飲めるようマイナーチェンジを実施。2015年6月にはアイスカフェラテを、2017年2月にはホットカフェラテをセブンカフェのラインナップに追加した。
今回のセブンカフェ刷新に合わせて、カフェマシンはメンテナンスにより設定を変更する

こうした取り組みの結果、足元では1日1店舗で平均130杯を売り上げる。今2018年2月期は1年間で10億杯超を販売する見込みで、5年前の発売以来、今月末までの累計販売数は39億杯を突破する見通しだ。来2019年2月期は刷新効果も加わり、年間11億杯の販売を目指す。

過去のマイナーチェンジと違って、今回は初めての大幅刷新となる。セブンカフェの投入時は比較的浅いりのコーヒーが好まれた。しかし、ここにきて深煎りコーヒーにトレンドがシフトしてきているという。高橋マネジャーは「コーヒーに対する客のニーズは変わりつつある。深煎りで客の嗜好にあったポジションの商品にした」と刷新した理由を話す。

それだけではない。セブンにとってコーヒーは、たばこを除き最もリピート率の高い基幹商品。それだけに、今回の大幅刷新で来店機会・客数の増加につなげたい狙いも見える。
というのも、セブンを筆頭にコンビニ各社では客数の減少傾向が顕著になっているからだ。セブンの既存店売上高は2017年10月に前年同月比0.5%減となり、連続増収が62カ月で途絶えた。客数に至っては公表している直近の2017年12月まで6カ月連続で減少している(図表)。

ある競合首脳は「国内のコンビニ店舗数は飽和に近づいている」と吐露する。が、セブンは今後も一定数の出店を継続する方針を掲げており、2019年度までには未進出先である沖縄県への出店も計画している。客数が減少する中、出店を継続していくうえでも、主力商品であるセブンカフェの刷新は欠かせないというわけだ。

次のヒット商品を生み出せるか

今回のコーヒー刷新によって、併売率の高いパンやサンドイッチ類などの売り上げ増といった効果も期待される。昨年春、セブンは朝4時〜11時の間、セブンカフェのコーヒー(レギュラーサイズ)とパン1つ(指定の8種類から選択)が通常より割安に購入できるキャンペーンを実施した。コーヒー刷新の効果を最大限に生かすためには、こうした販促を今後も実施できるかがカギとなるだろう。
全日本コーヒー協会によると、コーヒーの国内消費量自体は2016年に47.2万トンと過去最高を記録。2017年も過去最高レベルを維持したという。こうした環境下で、競合のファミリーマートは「ファミマカフェ」、ローソンは「マチカフェ」という名前でカウンターコーヒーを展開している。両社とも、ブレンドコーヒーの刷新や、商品ラインップの拡充に力を入れている。

高橋マネジャーは「セブンのコーヒーは老若男女、全方位的に支持されている。店舗数も2万店となり、客へのメッセージを強くするためにもコーヒーを変えることはとても意義のあること」と強調する。

ただ、セブンカフェ以降、目立ったヒット商品を出てきていないのも事実。一時はコーヒーとの併売を狙ってドーナツを大々的に訴求したが、最近ではカウンター周りには置かれていない店舗も見受けられる。セブンカフェ刷新による客数増に加え、コーヒーに次ぐ”マグネット商品”を打ち出せるかが、今後のセブンの課題と言えそうだ。
(東洋経済オンライン)

セブンイレブンには是非ガンバっていただきたいです!!


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