「全層雪崩の季節です！！」

昨日の続きである。

「ＤＵＫＥ危ない！！直ちに避難だ～でもまずは写真だ（笑）！！」
峰の怒号が沢渡の谷に響き渡る。

今二人は雪崩のデブリ（昨日も申した通り、雪崩の終着点で雪の塊がたまっているポイント。小山の様な形状をしている）の上を横切っている。

雪不足であった今シーズンで、初めて目の当たりにした大規模な雪崩痕。
おそらくＤＵＫＥは縮み上がっていたに違いない。
実際のところ、僕も何箇所かビビルまではいかないが、自然の猛威に圧倒された。

「自然の力はすごい！何もかも根こそぎ持っていかれている」

万が一エッジが抜けてしまえば、５０メートルいや１００メートルは滑落してしまうだろう。
そう思えばそう思うほど、足に掛かる緊張は増す。
眼下には、遥か遠くに梓川＆Ｒ１５８。
目もくらむ高さに、吸い込まれそうになる。
思わず息を呑んでしまう。

今回のミッションでは、１人の犠牲者も出さずやり遂げた。
残念な事に？！
ＤＵＫＥにも神は降臨しなかった（過去のブログを参照あれ）。
ていうか、「今回ばかりは降臨したらまずい！」と笑いの神も登場を遠慮したのであろう。
ありがとう！！

これから益々雪が緩み、大規模な全層雪崩があちこちで起きる。
毎年その被害を悲しい気持ちで聞いている。
誰かが言った。
「生きるのも自由。死ぬのも自由」
そんな気持ちも分る気もするが、死なないにこした事はない。

皆さんも、安全第一。
充実した春山山行を楽しんでください！！

引き返すのも勇気だ。
生きてこそ・・・・