乗鞍高原・上高地情報

乗鞍高原と上高地の四季の自然の姿を現地に滞在するガイドが紹介します。

濃青色の乗鞍!(つづき)

2011-02-17 08:52:43 | 《超不定期連載》Rockyツレヅレ記

前回「濃青色の乗鞍!」のつづきです。

 標高の高い乗鞍高原の空の色が紺に近い青なのは、平地に比べて大気中のチリが少ないためとのことです。ちなみにエベレストでは黒っぽくみえるそうですが、これは酸素や窒素が少ないからだとか。ただ、「宇宙に近いから」という言い方が、正しいかどうかは別にして、ロマンを感じるので個人的には好きです。

  一方、善五郎の滝の氷はなぜ青いかというと、以前にたっつぁんが書いていた通り、空の青さの理由とは少し違います。水分子はもともとある特定の波長の光を吸収する性質があるようで、それは色にすると、赤。同じ水分子である氷でも同じことで、氷の中を通った光は少しずつ赤い光が吸収され、3原色で言えば緑と青が強くなります。パソコンのお絵かきソフトで色の指定をするとき、赤255:緑255:青255を白とすると、赤0:緑255:青255は何色になるでしょう(試してみて下さい)・・・。

 ・・・答えは「シアン」なのですが、日本語にすると「水色」。うまいこと符号したもんです。

  ただ、気泡や不純物がたくさん入っていると乱反射しすぎて白くなってしまうそうです。一方で不純物が氷の中に全くないと、光が一切乱反射せず、今度は入った光が出てこない、つまり黒(もしくは氷の向うの岩の色)に見えてしまうはずです(背面が雪だったらこの限りじゃないですね)。

 そして光がある程度の距離にわたって氷の中を透過しないと青っぽくは見えてこないそうです(数m通過するとかなり青っぽくなるようです)。

 ちなみに川の色が「水色」でなく緑色なのは、赤い光が吸収されることに加え、有機物のために緑が強く反射されることが原因らしいです。葉緑素の色、という話もありますが、これも色々な要素が関係しているようです。一応、川のガイドでもありますので・・・最近忘れがちですが・・・(^^;)


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2 コメント

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深いなぁ (みつ。)
2011-02-18 23:07:47
善五郎の滝は、行った事が無いんです
あんなに乗鞍に行きながら。
でも上高地のブルーに見える凍った滝は
印象的でした。
上高地で雪をストックでさして、その空いた穴がブルーに見えた事も・・・
それは、どうなんでしょう?

長良川も梓川も確かに緑色にみえますね
梓川の深い透明感のある緑色がとても好きです。

ロッキーさん!
来週も乗鞍に?本当ですか?


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いますよ。 (RK)
2011-02-20 13:52:01
みつさん、再来週までいることに決定しました!

原理からすると同じなんでしょうね。乱反射すると白になるらしいのですが・・・。

白と比較すると、より青く見えるのかなと思います。滝の氷の欠片だけを見るとあまり青くないのですが、雪の上に置くと少し青っぽく見えたりします。
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