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“ 嵐が吹き消した 恵みのろうそくを 再び取り上げ、それに新しい明かりを灯さなければならぬ。” 教皇ヨハネ二十三世

ルビコン川

2008-04-26 10:32:30 | Essay
最近、寝る前の15分くらい、『ローマ人の物語』を読んでいます。
日野原重明氏の勧め…ではないですが、ベッドサイド・ライブラリーにちょうどよいかしら、と。
油断していると、胸の上に本を伏せたまま寝付いていた…ということになりますけれども。

ユリウス・カエサルの『ルビコン越え』。
引き返せない最後の境を越えること。結果がどうあれ、一線を越えること。
今の心境は、これに近いものがございます。

私は、退職して、今は就職活動…活動、というほどアクティヴではございませんけれど…一応しております。
それで、「これは!」という企業に先日面接に行ってまいりました。
面接、でございましたので、当然 担当の方とやり取りがございます。
そこで、まさしく『ルビコン越え』をやらかしてしました。
「誠実か、不誠実か」という一線が、前職から退いた原因の一つでもございましたので、それを強く問うたのです。

実は、先に、とある企業でも最終面接で同じことをやり取りしたのです。
「CS(顧客満足)を重視しなければ、顧客のロイヤリティはあがらず、売上の増加など不可能。
 CSを社員が徹底して行動するためには、ES(従業員満足)が欠かせず、FS(家族満足)もおろそかにはできない。
 社員を幸せにできなくて、社員がお客様のために、幸せを提供できますか。会社が誠実でなくて、どうして社員が進んでお客様に誠実になろうとするでしょうか。誠実に取り組むだけでも、売上は上がります。
 抱える問題は、話し合いで解決を模索して、三方幸せになれるようにする。強制的に一方三両損になるような事態には、私は辞職やマスコミへのタレこみも辞しませんわ!」
…というようなことを、産地偽装や名ばかり管理職問題について質問を受けたとき、「忌憚のない、あなたの意見を」とのことでしたので、信じるところを答えました。

結果的に、その企業は不採用になりました。
まぁ、転職を繰り返した身ですし、筆記試験でなにか失点があったのやも。
ですが、振り返ると、あの受け答えが相手の癇に障ったのかしら、と。
…同じ轍は踏むまいと肝に銘じたのですが、今度の企業もやはり最終面接で同じことを答えてしました。
担当の方が、企業の取り組みや社是を、これでもかとアッピールするので、ついつい必要以上に惚れこんでしまったのです。
会社のために身は捧げます! 会社が、こうであるならば…と。
ある意味で、理想の就職というのは、好きな相手との婚約というものなのかもしれませんねぇ。
結婚してしまうと、互いに襤褸を出してしまい、下手をすれば成田離婚という事にも。

人間というのは、偽れないものです。破滅かもしれないのに、心を裏切るよりはと、感情的になるのですから。
自分で実体験しております。

さて、その結果がどう出るのか。
これを楽しんでいる自分がいることに、変わっているねぇ、とつくづく感じます。
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