今回の「はやぶさ2」の概要を示した図です。
前回の「はやぶさ」はいろいろなトラブル発生の中で、JAXAのプロジェクトの英知により課題・難題を克服して、イトカワから岩石を持ち帰ったという偉業は立派過ぎるくらい素晴らしいものがあった。
そして今回は前回の反省を踏まえ、いろいろ改善工夫し違う小惑星(1999JU3)に到着して、1年半にわたり採取したものを地球に持ち帰るといったミッションです。
今からワクワクしますね。
地球到着は2020年の予定です。 ということは「東京オリンピック」が開催される年に、地球帰還ということになるのですね。
まずは新聞記事を見てきましょう。
-----/ 産経新聞
「はやぶさ2」6年間の長旅へ 12月出発
2014.1.13 14:00
■生命の起源に迫る 地下物質を初採取
小惑星の物質を初めて地球に持ち帰り、世界的に注目された探査機「はやぶさ」の後継機で、12月の打ち上げを目指す「はやぶさ2」。小惑星内部の物質を初めて採取する計画で、生命の起源の謎に迫る野心的な探査に期待が高まっている。(草下健夫)
はやぶさ2は2010年に帰還した初代はやぶさと基本構造が同じ探査機。宇宙航空研究開発機構(JAXA)が組み立てと機能試験を進めており、8月に完成する。種子島宇宙センター(鹿児島県)からH2Aロケットで12月に打ち上げられる見込みだ。
18年6月に小惑星「1999JU3」に到着し、約1年半にわたり探査。採取した物質を入れたカプセルが20年12月、地球に帰還する。小惑星までの直線距離は最長で約3億キロだが、地球の重力を利用して加速するため遠回りするので、往復で数十億キロに及ぶ6年間の長旅となる。
■人工クレーター
探査のハイライトは小惑星内部の物質採取だ。まず上空で探査機の底部から衝突装置を分離。探査機が小惑星の裏側に退避した後、装置を高度数百メートルで爆発させる。この衝撃で銅製の弾丸を秒速約2キロで地表に激突させ、深さ数十センチのクレーターを人工的に作り地下の物質を露出させる。
その後、探査機がクレーターに接近。底部にある筒状の装置が地表に触れた瞬間、再び弾丸を発射。舞い上がった粒子を装置に取り込み、帰還用のカプセルに収める。
地表付近の物質は宇宙線や太陽光の影響を受けて変質しているが、この方法により、約46億年前の小惑星形成時の状態を保っている物質を採取する。
地表の物質採取を狙った初代はやぶさはプログラムのミスで弾丸発射に失敗し、ごくわずかな微粒子しか回収できなかった。今回は同じ方法で地表での採取にも再挑戦し、計1グラム程度の回収を目指す。
初代は観測用の小型ロボット1機の着地にも失敗。今回はこれを3機に増やすほか、ドイツが開発した1機も着地させ、地表を移動しながら撮影や物質の計測などを行う。
プロジェクトを指揮するJAXAの国中均教授は「搭載機器が増え探査内容も多い。決して簡単ではない」と気を引き締める。
■反省生かせるか
初代はやぶさはエンジン故障や通信途絶などのトラブルが続発した。この反省から、はやぶさ2はエンジンやアンテナの強化などの改善策を実施した。
絶体絶命といわれながら帰還した初代は国民の感動を呼んだが、京都大の山川宏教授(宇宙システム工学)は「手放しでは喜べなかった。今回は失敗した点を乗り越え、雪辱を果たす意味合いが大きい」と指摘する。初代が残した課題を克服し、いかに平穏に旅を終えられるか。粒子回収の成否だけでなく、この点にも世界の注目が集まるはずだ。
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JAXAのサイトを紹介しておきます。
★宇宙航空研究開発機構 HP
★JSPEC 月・惑星探査プログラムグループ
☆はやぶさ2プロジェクト
☆小惑星探査機「はやぶさ2」
☆小惑星探査機「はやぶさ2」の挑戦
その外、いろいろJAXAでは準備されているようですので、興味のある方はJAXAで検索して調べてみるとよいと思います。
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