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奥様は海外添乗員〜メモリアル

添乗員の苦悩~バカンス編


梅雨のないヨーロッパは、強い日差しに夏を感じるようになる6月にはすでにバカンスシーズン(~9月上旬)に突入。周りに気遣いながらやっとのこと4日間の休暇を取るなんて日本とは大違いで、あちらじゃ自分達の当然の権利とばかりに長いバカンス休暇を取るお国柄。もちろん個人差はあるけどね…

ところでこのバカンスシーズンが訪れるのと同時に私たち添乗員の苦悩が始まる。

*ロスバゲ(紛失荷物)が増える。
→空港職員が急激に減るために起こる。働いてる方も「こんなバカンスシーズンに仕事なんかやってられっかぁ~」って感じで仕事してるに違いない。だからひとたびロストしてしまうと手元に戻るまでにやたら時間がかかる

*道を知らない(バスの)ドラーバーが増える。
→やっぱり彼らだってバカンスを取る。そうなると各社ともドライバーが不足し、いろんなところから”バスの運転手”を引っ張り出してくる。つまり、普段走ったことのないような観光地の道なんか知らないドラーバーが増える。運転できればいいってもんでもないだろぉ

実は以前、ドイツロマンチック街道からスイスへ抜けるとってもポピュラーなコース(同時にとっても忙しいコース)で一緒に仕事をしたドイツ人ドライバーはなんと普段はとある町の路線バスの運転をしている人だった。当然のことながらこのコースで廻るような道も街のつくりも何も知らない。ちなみにこのコースはドイツにしてもスイスにしても現地ガイドなんておらず、添乗員=ガイド、まさにドライバーと添乗員の二人三脚の旅。結局マイクを握りながらも要所要所で道案内まですることとなり、ヘトヘトの5日間を送った経験がある。あぁ~でもそのおじちゃん、すっごく物静かないい人だったから文句は言えなかった。

まあそんなこんなでこれからのシーズン、添乗員は普段とは違った様々な苦悩を強いられることが多くなる。だから乗り継ぎ便利用の際はいつもよりロスバゲ対策を念入りに、そうそう、各国、各街の道路地図(もちろんドライバー君用)も忘れてはならない。トホホ…

写真:ドゥカーレ宮殿よりカナル・グランデを望む(ヴェネチア)



オリーブの葉っぱ

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