奥様は海外添乗員〜メモリアル

ぐうたら添乗員日記~命の次に大切なパスポート

          

強い陽射しから家を守るという目的から南欧あたりでは白壁の家が多いんですが、実はここ沖縄も同様。まあこちらにはコンクリート打ちっぱなしという家もびっくりするくらい多いんですけどね。こう陽射しが強いと白く塗られた壁は光りを反射してまぶしいまぶしい。でも太陽と青空の下では南国情緒をかもし出してくれるいい演出家となってます。やっぱり将来は白壁の家だなぁ…と(笑)。

さて、話しは変わりますが海外に出かける時に必要となるパスポート。みなさんは旅の道中、どんな風に持ち歩いていますか?日本という国を出たら、自分という人間を唯一証明してくれるこの公文書。海外に出たら「命の次に大切」とまで言われるものですが、そんな実感ありますか。今日はそんなパスポートの話しです。何しろ今思い出しても冷や汗が出るような思いをた~くさんしてきましたからね。これからの旅行シーズン、みなさんは冷や汗などかかないよう参考に?して下さい。

所は空港。いよいよ海外旅行に出発という段階です。さあ、もしここでパスポートがなかったら?はい、もちろん海外に出かけることはできませんよね。そんなのあったり前だろ!っておっしゃらないで下さいね。実はいらっしゃるんですよ。意気揚々と空港へ到着しながら出発できない方って。実際パスポートを忘れるってことは稀なんですが、実はそれより多いのが期限切れの古いパスポートを持って来てしまったというケース。空港のすぐ近くにでもお住まいでないかぎり、出発に間に合うなんてことは稀ですもの。お気の毒すぎて思わずご愁傷様ですと申し上げたくなります。

パスポートの有効期限に関してはもうひとつ気をつけないといけないのが、各国が定めている残存期間。ビザなしで観光できる国はずいぶんと増えていますが、その代わりにパスポートの残存を3ヶ月とか6ヶ月とか求めている国がほとんど。もし残存期間以下の場合、基本的には入国を拒否されますよ。ただ実際問題これはそれぞれの国の入国係官にもよるようで、知ってか知らずか入国させてしまう場合もあるようです(←入国できてしまった知人がおります)。でもこんな一か八か的な旅は体によくありませんから、しっかり確認しておきましょう。有効期間が1年を切った段階で新しいものの発行が可能ですから。

ところでパスポートを必要とする場面ってどのくらいあるでしょう。旅先や旅のかたちにもよるでしょうが、実は結構あるんです。出発空港だけでも航空会社へのチェックインで1回。出国で1回。そして今は搭乗の際にもう1回の計3回。次は現地到着の入国審査で1回。ホテルのチェックイン(ツアーの場合添乗員が代行してますが必ず必要)で1回…と出したり閉まったり結構忙しいものです。さて、でもその後は?現地に到着したらもう帰る時までパスポートの出番は終わりでしょうか?

実はそんなことないんですよ。これも旅先にもよりますが、例えばお買い物の際。現在ヨーロッパ各国には観光客にとってありがたい免税制度というものがあります。これは各国が定めた金額を越えて買い物した場合、手数料を差し引いた税金を払い戻してもらえるというもの。ヨーロッパの付加価値税(日本の消費税)はどこも高いですからね、バカになりません。で、この手続きの際に必要となるのがパスポート。店頭でパスポート提示を求められることになります。また最近の偽造クレジットカードの被害を防ぐ目的で、カード使用時にパスポート提示を求められるケースも出てきています。つまりお買い物をする際にも必要な場面が多くなってきているんですよね。もちろん国や店舗によってはコピーを代用品として認めてくれている場合もありますが。

一昔前は全員のパスポートを添乗員が預かったり、あるいはまとめてホテルの貸金庫に預けたりという今考えると恐ろしい時代もありました。もちろん現在はパスポートを含む貴重品は全て自己責任でもって保管をお願いしています。とはいっても旅の道中、パスポートの保管に関して注意を申し上げる機会はとても多いのが事実。それはもう耳にタコができるくらい?ええ、もちろんです。これは全てのことに関してですが「言わなかった時に限って…」というケースが多いのです。

あぁ、でもどんなに注意していようと起こる時には起こってしまうものです。人間誰しも完璧ではありませんものね。それは私たち添乗員とて同様です。幸いにも大事には至らなかったケースがほとんどですが、こんな事件はたとえ何年経っても忘れられないものですね。ついこの間のことのように細部に至るまで思い出されます。と、ちょっと長くなりましたのでこのつづきはまた明日。実際にあった冷や汗ポタポタのケースをご紹介しましょう。

写真は白壁がまぶしいイドラ島(ギリシャ)


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