奥様は海外添乗員〜メモリアル

プラハの春 その2

あ~それにしてもよく歩いた。プラハの街の観光は全て徒歩。世界遺産でもある百塔の街を大型バスで乗り回せるわけもなし…おまけにヨーロッパ独特の石畳ときては、さすがに足も悲鳴を挙げている。これから先もお世話になるんだから、いたわってあげないとね。
ところでこの街はいつ来てもそこかしこでミニコンサートの看板を見かける。音楽、と言っても今どきのポップなものではなく、クラシック。音楽好きな人にはより魅力的な街と言える。何しろチェコを代表する数々の音楽家が活躍した地であり、かつ、あの世界的に有名な゛プラハの春音楽祭゛の開催地だからね。

この国の歴史の中で最も辛い時代、国民音楽家として人々の心のよりどころとなって活動した音楽家がスメタナ。毎年彼の命日にスタートするこの音楽祭には国内はもとより世界中からファンが押し寄せる。

そのオープニングで演奏されるのが、今でもチェコの国歌と言ってもいい位国民に愛されている゛我が祖国゛。この名は知らなくても、多分曲を聞いたらあ~聞いたことある!と言うだろう。

他国による占領、度重なる戦争という暗黒の時代の中、革命軍に対し勇気とチェコ人としての誇りを持とう…と語りかける。この曲によってチェコ国民の意識がひとつにかたまり、次の時代を切り開くきっかけになったに違いない。戦争を知らない平和な島国でのほほ~んと育ってしまった遠い異国の私達にさえ、ずっしりと重い感動を与えてくれる、そんな曲。

ちなみに他国からチェコ航空でプラハに到着すると、着陸後の機内でこの曲が静かに流れマス…

そして今年もいよいよ5月12日、スメタナホールにこの曲が流れる。その頃、ここプラハはもっともっと賑わっているだろう…

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