エジプト料理ときいて日本人がイメージできるものは少ないかも知れない。実際のところエジプトにしかないというものはほとんどないわけで、北アフリカ諸国で口にされる共通の食材だったり調理法だったりする。そうそう、私の大好きなトルコ料理との共通点も多い。近隣諸国同様、エジプトもやっぱり基本的には肉食文化の国。豚肉を除けば羊に牛、鷄はもちろん、珍しいところでは鳩やラクダまで食す。もちろん地中海や紅海に面したこの国だから、新鮮な魚料理がないわけでもない。バリエーションは少ないながら、内陸の砂漠地方にいたとしても魚を口にする機会があるのは嬉しいところ。肉づくしというのも日本人にとっては限界があるものね。ただ衛生面は全く信用できない国だから、間違ってもレアなものを望んではいけない（笑）。
さて、ポピュラーな料理といえばケバブにコフタ（トルコでいうキョフテ）、肉もしくは魚と野菜をトマトソースで煮込んだタジン（モロッコではこればっかり）、ライスとパスタを混ぜたようなコシャリなどなど。どれも辛すぎず、でもスパイシーで美味しい。何を食べるにしてもたいてい一緒にサービスされるサラダや胡麻ペースト、これをアェーシュというアラビアパンに挟んだり付けたりして食べるのが一般的。
ところで食事の席に欠かせない？アルコールに関していえば、ここエジプトではさすがに多少の制約はある。とはいえ、よっぽど敬謙なイスラム教徒であるオーナーの店でもない限り、観光地のレストランではビールでもワインでも飲むことはできる。トルコとは大違いにアルコールを飲まない人が多いから不思議な気もするけど、この国でも大昔からアルコールは造られてるからね。ちなみにエジプト人に平気でお酒を飲んでるトルコ人についての感想を聞いてみたところ、ただ苦笑していた。批判するでもなく、ただ「彼らはイスラム教徒じゃない」と。信仰の自由が認められてる両国だけど、やっぱりエジプト人は教えを忠実に守ろうとする生粋のイスラム教徒が多いってことなんだろうか。
写真は身体に優しい煮込み料理のタジンとエジプト産ステラビール
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