ノルマンディーからロワールをめぐり、すでに猛暑がぶり返しつつあるパリに到着しています。バカンスシーズン真っ只中なので市内はさぞかし車も少なく快適に走れるかと思いきや!東京の次のオリンピック開催が決まっていることもあって、すでにパリ市内のあちこちで工事が行われていて大混雑です。そんな中ようやくたどり着いたルーブル美術館はさらに上をいく混雑ぶり。
しか〜し!本当にびっくりしたのは入館してから。一週間ほど前に始まったという館内修復。その関係で、この美術館へ来場する人の誰もが目的にしているであろうレオナルド・ダ・ヴィンチの【モナリザ】が、事もあろうことかこれまでの展示室から最も遠いと思われる別翼のしかもエスカレーターをいくつも乗り継がなければ到着できない最上階へ移されておりまして。って、マジかっ!
つまり今までのように中世期から近代にかけての著名な作品群を見学しながらモナリザの部屋へ向かうという従来の見学ルートは取れません。よって完全に隔離されたこのモナリザだけを見るために、長蛇の列を作りながら途中何度も何度も人数制限のためのコントロールを受けることになります。今回は本館ピラミッド下の入口にできた列に加わってから実際にモナリザが展示されている部屋にたどり着くまで30分かかりました。
さらに狭い部屋の中でとぐろ状の列を作り、小さなモナリザの絵にたどり着いたのは入館のために美術館の入口にあるセキュリティの列に並んだ時点からおおよそ1時間後。モナリザを見るためだけにですよ。ちなみに通常グループでのパリ半日観光においてルーブル美術館に費やせる時間は、トイレ&売店の時間を含めて1時間半〜2時間程度。にもかかわらずモナリザだけを見るためにこれだけ時間がかかるって、いったい・・・
ただようやくモナリザの前まで来ても止まることは許されず、まるで上野動物園にはじめてバンダがやって来た時と同じ状態。なのでみな離れた場所から必死でカメラを向けてます。結局モナリザ以外、これだけは!というルーブル三大展示物の残り2つ、サモトラケのニケとミロのビーナスを見て終わりました。しかも小走りで。ルーブルといえば世界に名だたる美術館で貯蔵作品数も数万という単位。この先3ヶ月ほど(←あくまでも予定です)はこの状態が続く模様なので、ルーブルに行こうという方はそれなりの覚悟と体力、さらに時間に余裕を持ってお出かけ下さい(汗)。