悪性神経膠腫(グリオーマ)と闘う女。

28歳の誕生日に発症。

膠芽腫

右後頭葉

日々のあれこれ・たまに病気のこと

わたしの家族。

2016-01-05 18:39:20 | 入院1の退院後
2016年になりました。
無事に迎えることができた新しい年に感謝します。
元気でいる限り、ずっとブログを更新していきたいと思います。
どうぞよろしくお願いします。


はじめにいまの体調について書きます。

1月1日の夜からテモダールの服用がはじまりました。
有難いことに毎回副作用として考えられる症状は便秘ぐらいなのであまり気にしていなかったのですが。

1月2日からなんだか頭に違和感があります。
頭痛というか、ボワ~ンとした感覚がたまに右のこめかみにあります。
物を拾って頭をあげたときとか、ふと頭を動かしたときにグワ~ンとします。
痛みの表現って伝えにくいのですが、偏頭痛で感じる痛さとは種類が違うため、あまり自分の中では重要に思っていないのですが、、とりあえずこの違和感がいつまで続くか様子を見たいと思います。
いまは1日に240mgのテモダールを服用しています。(5日服用→23日休みのサイクル)
これが多いのか少ないのか、わかりませんが次回15日の診察後にMR検査があるので、その結果によって治療内容が良い方に変わるといいな、と思っています。



それでは、
今日は私の家族について書きます。今回は自分のために書きたいと思います。


わたしの主人のお父さんは胃がんです。
もう桜をみることはできないかもしれない。2014年の12月に宣告されました。

当時は婚約中だったわたしたちは、お父さんの生きているうちに籍をいれることに決めました。
それがわたしの誕生日でした。
出来ることならお義父さんに孫の顔を見せてあげたかったわたしは、籍をいれたらすぐにでも子どもがほしいと思っていました。ですが、籍をいれたと同時に病気が発覚したわたしは思い通りにはいかなかったわけですけど・・。

主人のお父さんは2015年にはいり、入退院を繰り返しながら春・夏・秋と過ごし、2016年を無事に迎えることができました。そして年が明けた2016年1月3日に新年のご挨拶に主人の実家に行ったときのことです。


お義父さんは家にいました。なんだか元気そうに見えたし、わたしは安心しました。
しかし、お義母さんは誰かと電話をしていてなんだかバタバタしていました。

このとき主人の実家ではテレビを2画面でみていました。左画面にはバラエティー番組。右画面には駅伝が映っていて音声はバラエティー番組です。
お義母さんの電話が終わるのを待っているとお義父さんが、音声と画面が合っていないと言いました。そして、なんか手がしびれててね・・と。
すると、電話を切り終わったお義母さんは今から病院に行くと言いました。
病院に電話して入院の準備をしてくださいとお願いしていたそうです。

お義母さんの話では「お義父さんは昨日から手に力が入らなかったみたいで、飲み物を飲もうとするとコップを鼻に押し当てていて、なんだかおかしいと思った。今日はテレビの画面と音声が合ってなくておかしいって言うからいまから病院に連れて行く」とのことでした。しかしお義父さんは病院に行かないと言います。
わたしはこわくなって・・・お義父さんに尋ねました。
今どんな状態ですか?ここは見えますか?こちらは見えますか?と、手を伸ばしお義父さんから見て左の方を指しました。
お義父さんは手がしびれていて、お義父さんからみて左の方が見えていませんでした。

わたしとまったく一緒でした。

実は12月のはじめにMR検査をしたそうです。それで腫瘍が2つあったそうです。場所は・・右後頭部。
それを聞いたわたしはれは危ないと思い、わたしと一緒です。わたしも右に腫瘍がありました。手のしびれも視野の見え方も一緒です、だから今すぐ病院に行きましょうとお義父さんに言い、そのまま病院に連れて行きました。

お義父さんは入院しました。
入院していたらなにかあってもすぐに対応してもらえるので、家にいるよりかは安心です。
お義父さんの脳腫瘍は胃がんが原因です、胃がんが転移して出来たものです。
ですがわたしは、こわくてこわくて、涙が止まりませんでした。
前兆があった日のことを思い出し、入院初日に体験したしびれと痙攣をリアルに思い出し、こわくてこわくて、なかなか気持ちの切り替えができませんでした。

そして昨日わたしは実家に帰り、母にお義父さんの容体を話しました。
脳に腫瘍があって、わたしと同じ場所だということを話していると、やっぱり涙があふれてきて、、苦しくてたまりませんでした。
お義父さんは胃がんの状態からも、もう長くないことはわかっています。2016年を迎えられたことが本当にすごいんです。だから、容体が急変して・・という覚悟は常にしています。ですが、同じ場所に腫瘍ができるなんてことは覚悟してなかったし、お義父さんの症状が自分と重なって・・よりによってなんで転移した場所が脳なの?なんで私と一緒なの?なんで・・と母に泣きつきました。

すると母は私に言いました。

お義父さんの脳腫瘍は胃がんの転移によるものだから悪いのは胃がんだよ。orangr(わたし)がなんで自分と同じ場所に転移したのって思う気持ちはわかるよ。でも、同じ場所でよかったんじゃないかな。同じ場所だったから、わたしと症状がいっしょです。だから病院に行きましょうって言えたんでしょ?違う場所だったら言えなかったと思うよ。病院に連れて行こうとしても行きたがらなかったお義父さんを病院に連れていくことができたんでしょ。orangeがお義父さんの背中を押したんだよ。そのことによってorangeはお義母さんのことも救ったんだよ。だから人の役にたったんだよ。辛い思いもいっぱいしたけど、それが人のためになったんだよ。よくやったね。


わたしは母の言葉に救われました。母の偉大さに感謝の気持ちと涙がとまりませんでした。
わたしがこのブログを書いている理由は、同じ病気の方やそのご家族の方の役に立てたらという思いでわたしの病気とわたしのことを残しています。今までにブログに目を通してくださった方の役に立てたかわからないし、これからも立てるかはわかりませんが、いつ誰の力になれるかわからないのでこれからも記録を残していきます。
そして今回は身近な家族の支えができたことにうれしく思います。
これからも同じような経験をするんだろうなと・・わたしと一緒の症状だと思う人に出会うことがあるんだろうな。そのときはやっぱり自分のときを思い出してこわくなるんだと思う。でも、わたしだからこそできること。
おっきなことはできないけど、脳腫瘍の人に寄り添うことができる。

そう思わせてくれておかさんありがとう。
悲しい思いいっぱいさせたのに、いつも支えてくれてありがとう。



心の整理ができるまで少し時間がかかりましたが、ここに絶対残したいと思いました。
書いてる間も涙が止まらず、時間がかかりました。

よし。深呼吸だ。深呼吸。深呼吸。深呼吸。



つい先ほどSNSで同じ病気で療養中の方と知り合いました。
その方にお互い顔晴ろう!と言われたので、ちょっと調べてみました。



「顔晴れ」は
最後に顔が晴れるように
笑顔になれるように
今をしっかり過ごして
乗り越える。
 
辛いことも
きついことも
苦しいことも
 
顔が晴れるための試練。


最後までお付き合いいただきありがとうございました。 orange.



追記

今までの記事でコメントいただいていたことにいま気づきました(;_;)
おひとりおひとりお返事させていただきました。ありがとうございます。すごく励みになります!!


ありがとうございます。 orange.

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2 コメント

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ま~ちゃん様へ (orange)
2016-01-06 15:19:34
ありがとうございます。

いま薬の服用中だからか、涙もろく少し情緒が不安定ですが、以前より1日1日に気持ちをこめて過ごせているように思えます。

ありがとうございます
返信する
生かされている自分 (ま~ちゃん)
2016-01-05 20:21:21
「自分は生きている」のではなくて
「周りの皆さんに生かされている」と思える瞬間だったようですね。。

お義父さん、お義母さん、おかあさん、、、
みんな、支え合って、それぞれが生かされているのだと思います。

お互いに、感謝。ですね。

人生、無駄な事なんてないんです。。。
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