日が空きましたが、また夫が書きます。
先週5/9(土)に、在宅医より、もう一週間ないかもしれない、と告げられました。それより一週間経とうとしています。また、5/11(火)に現在の緩和ケア病棟に入ったところ、担当医より、あと数日かもしれない、と告げられました。それより数日が経とうとしています。
そして、生きています。呼吸してます。一生懸命、生きてます!
orange、どんだけ生きるんだ。どんだけ生きることに執着してるんだ。
以前の記事に、「自分のためじゃない、家族、医療スタッフ、同じ病と闘ってる人のために生きるんだ」みたいなことを書いていたorange。夫は見せつけられました。
普段、日常では、優柔不断で、言動がとても大人とは思えなかったorange。夫は感服してます。スゴい人間だ、スゴい人生だ。耳元で伝えるけど、反応は返ってきません。意識があるときには本気で言ったことはなかったな、まさかここまでとは思ってなかったし、それに、照れくさかったし。今ならハッキリと言える。ごめんな、遅くなって。
今は穏やかに眠っています。先生方より提案があったとおり、ミタゾラムを6ml/hにしてます。大きな痙攣を抑制しつつ、たまに覚醒を期待するスイートスポットを狙って。
ただし、喉の動きが弱いので、唾液、痰が飲み込めず、口に溜まります。吸引したいところだけど、吸引行為が引き金となり、大きな痙攣を引き起こすリスクがあるため、控えています。
むせこんだときは、orangeの力に任せます。入院してから何度もむせこみました。痙攣が頻発したときもありました。呼吸が乱れたときもありました。高熱が出たときもありました。
そんな様子を見て、先生方も私たちに告知してこられました。
orangeの執念、生への執着すら感じます。
一方で、看取るために構えている私たちは気が気じゃありません。そんな姿、、、もう体中、ボロボロです。脳はもう半分が腫瘍です。呼吸も、一呼吸一呼吸が重く、浅く、とてもつらそう。
意識レベルは一定抑制されているので、本人はつらくないのかもしれないし、それはわからないけど、私たちはとにかくそれがつらい。
orangeの母が日に何度か言います。「orange、アンタ、ホントによく生きた。スゴいよ。がんばったねー。でも、もうがんばらなくていいんだよ、生きてほしいけど、もう、orangeの体がもたないの。お母さんは大丈夫だから、もうがんばらなくていいから。」と。
これを聞くたびに私はボロボロです。私も同じことを言いたいから。ホントにスゴい人間だよ、orange。
そして、今日は母から、「あなたも言ってあげて。」と。
私の精一杯の想いを伝えました。
orangeがやり残したことは私が代行する。たとえば、いつかの記事にあった、隣県の元同僚?のお店に行って、病気のことを軽くしか言えず、帰り道に後悔しただろ。同伴したのは私だから店はわかるし、サクっと行って、伝えてきてあげること。
介助ベッドが置けない狭い我が家、手すりや段差等、バリアフリーとは程遠い我が家、病気が進行したorangeの体では、もはや踏み入ることすらできません。それでも帰ってきたいのなら、小さく、軽くなって帰ってきてもいい。イヤだけど、それがorangeの望みなら受け入れる。
その他、どれくらいか、ブツブツとボロボロに泣きながら、伝えました。普段から、がんばれと言うのが気が進まない私は、orangeにもがんばれと言ったことは少ないと思います。
がんばることはない、これまで精一杯生きてきた、orangeが苦しむのは、私たちは望んでいない。でも、それでもなお、なにか感じたいこと、誰か会いたい人、聞きたい声があるのかな。
もう一人ではやりたいことができなくなったorangeの願いを叶えてあげることが、夫である私の役目。しっかり果たすから、大丈夫。
どうかどうか、orange自身が苦しまない、と同時に思い残すことができるだけ少なくなるようにしてほしい。夫はそう願っています。
愛する妻orangeへ
orangeの夫より
それに、妻が同じ病の夫さまの奥さまも、素敵な女性なんですね。おこがましいことですが、家内と似ているのかなと感じました。
妻が同じ病の夫さまのコメントで、私の気持ちが励まされます、あたたかいお言葉嬉しいです、ありがとうございます。
全くおっしゃる通りのおもいで、ほんと同感です。
比べるものじゃないとは思いますが、犯罪者でも刑期中は不自由なく体を動かして働き、刑期を終えれば、また普通の暮らしに戻れる、、、
なのに何も悪いことをしていないどころか、人の悪口もグチも言わず、もの静かで優しく、きっと怖くて辛くて苦しいはずなのに人に気を遣って弱音もはかない妻が、なんでこんな目にあうのか、なんでこんなに苦しまないといけないのかって本当やるせない思いです、、、
きっとorangeさんもそんな方なんだろうなと妻と重ねて自分の事のように感じてます。
勿論、立ち寄らせていただきますが、どうか奥様とお身体を第一に無理はなさらないでください。
コメントありがとうございます。悲しいことを思い出させたのであれば申し訳ないです。
ホント、この病の悪性さときたら。なんで今、なんで脳、そもそもなんで彼女、彼女がなにかしたか?苦しむべき人間は他にいるだろ!なんなら私が代わる、治ってほしい、生きてほしいと願う日々ではないでしょうか。
妻が同じ病の夫さまと奥さまがご無事でありますよう、お祈り申し上げます。私の気力と時間がある限り、ここをキープしますので、お立ち寄りいただけると嬉しいです。
再発の度に気持ちが地獄に突き落とされ、ようやく前向きに思えた時にまた再発、、
人をあざ笑うかのようなこの病と向き合い続けてきたご家族の、辛さ、悲しみ、苦しみ、悔しさ、切なさ、絶望、無力さが自分のことのように伝わり、涙が溢れてきました。
何度も夢であってほしいと、、
しかし、それを認めざるえない現実がある、、
このような状況で、懸命におもいを伝えられている旦那さんような夫で僕もありたいと思います。
普段、殆どブログなど読まない僕ですが、奥様が大切にしてきたおもいもしっかり胸に刻ませていただきます。身も心も本当にしんどい状況かと思いますが、ご家族の皆さまもどうか身体にお気をつけください、、、
そうですね、実生活では見えてこなかった部分、私が真剣に見なかったから?気づきませんでした。
一番身近にいた人ですが、一日、一瞬を一生懸命生きる人になってしまいました。家内を褒めていただきありがとうございます。
オレンジさんカッコいいです!ブログから常々素晴らしい思考をされる女性だなと思っていましたが。
こんな時に相応しくない言葉かもしれませんがオレンジさんカッコいいと思いました。私もオレンジさんのように、誇りと思われるように生きていきたいと思います。