悪性神経膠腫(グリオーマ)と闘う女。

28歳の誕生日に発症。

膠芽腫

右後頭葉

日々のあれこれ・たまに病気のこと

心の内

2015-07-06 01:54:19 | 入院1の退院後


病気についていちいち説明するのがめんどくさいっていうのもあって、某SNSでわたしは、
入院した→頭の手術した→治療中→退院した
と簡単にしか説明していません。
そのせいもありますが、友人はわたしの病気の重さを、あまり理解していない子が多いです。
そして退院したと報告したら、
退院した=病気が治った→よかったね!
という解釈の子が多いみたいです。まあ、当然ですよね。
"まだ完璧に治ったわけじゃなくて、いまは再発せんように、治療は続いてるんよ"と言うと、"大変なんだね…"と言われます。わたしが逆の立場でも同じように言ってたと思いますが…。
心配してくれるのは有り難いし、声かけしてくれて嬉しいですが、こんなに辛かった…って言っても、絶対伝わらないことなので、言うつもりもないし、言ったところで同情の目を向けられて虚しくなるので、逆に辛くなるんですよね…
こんなとき、本当に辛さを分かってくれるのは、そばにいてくれた家族だけって思ってしまう。あとは、同じ脳腫瘍の患者さんとそのご家族。


病気になって変わったことは、、
・以前より人の痛みがわかるようになった、と思ってます。完全にはわかってないと思うけど、病気の辛さはわかります。
・そして、あまりイライラしなくなったこと。
・命を救っていただいた感謝の気持ちから、穏やかになれたこと。
・人の優しさですぐ涙が出るようになったこと。
・外に出る度、誰かの役に立てないか、と考えるようになったこと。
・そして、人と会話するとき、言葉を選ぶようになったこと。普段何気なく使う言葉で、無意識のうちに人の心をえぐることを知ったからです。

実はこんなことがありました。
わたしの手術1週間後にある友人から連絡がありました。
この友人はわたしの手術日を知っていました。
手術後は地獄な毎日で…やっと落ち着いてきて1週間たった日です。

「体調どう?

私事ですが、○月○日に結婚式をあげることになりました(^^)調子よさそうだったら、来てほしくて連絡しましたー!」
とのことでした。

正直、は?って思いました。いやいやいや、それどころじゃないし、こっちは。と…。はい、これはわたしの本当に正直な気持ちです。
この友人は手術の1週間前に、わたしが入院していることを知らずに連絡してきていました。そして、このときに入院していること、手術をするということを伝えました。友人は本当はこのときに結婚式の話をしようと思ってたはずです。でも私の状況に気を遣い、友人なりに時間を空けて、連絡してきたのが、わたしの術後1週間後だったと思います。その気遣いはわかります。
でも、言い方…ですかね。体調どう?っていうのはただの挨拶で(←わたしが勝手にそう受け取っただけですが)結婚式の話がしたかっただけなような気がして。
タイミング悪く、わたしに余裕がなかったため、この状況で人の幸せを祝福できるか。と思いました。一応、"行けそうだったら行くね"と返事しましたが、それから2ヶ月たったいまでも行く気はありません。わたしは器の小さい人間だと自覚しています。こういうの結構引きずるんです…。たぶん、友人との関係もその程度だった、ということでしょうが、この件で学びました。
言葉や言い方ひとつで距離ができる、人が離れる、言葉遣いが人格を作るということです。逆を言えば、言葉や言い方次第で、相手との距離を縮めたり、信頼を得られるということです。

わたしは相手が誰であっても。言葉を選んで話すようになりました。

今日は入院中、温かく見守ってくれていた友人とランチをしました。この友人の心遣いがすごく嬉しくて、入院中のことをちょっと振り返りつつ、自分のことを見直す日にしてみました。

相手の立場になって、物事を考えられるか…前から大事なことだとわかっていましたが、いざ自分が経験すると、本当に理解しますね。


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