私の一番古くて懐かしい《母の日の記憶》は、小学2~3年生の頃、エプロンを贈ったことです。
友達と二人で商店街へ出かけ、迷いに迷ったあげくに選んだ、ごく普通のエプロンを、母は本当に嬉しそうに《ありがとう》と言って受け取ってくれました。
あれから母が亡くなるまでの27年間、何度も母の日はあったのに・・・なぜか、その年の母の日だけが鮮明に思い出されます。
☆先日、息子の家で夕食をごちそうになったときのこと。

「このひじきの煮物、お母さんのです」と、お嫁さん。 *サラダの右上にある鉢がひじきの煮物です
「・・・??」、キョトンとする私に、彼女がこんな話をしてくれました。
結婚後、彼女がつくる「ひじきの煮物」に、息子はあまり箸がすすまなかったとのこと。
ある時、実家(我が家)で「ひじきの煮物」をパクつく息子を見て、お嫁さんは何が違うか気付いたそうです。
*我が家は、角切りの人参、ジャガイモ、油揚げ、シイタケ、シーチキン、そして彩りにインゲンを入れます。
母から子へ、受け継がれる「味」ってありますよね。
お嫁さんには、そのお母さんから受け継いだ「ひじきの煮物」があったはず・・・・。
「そのあと《お母さんのひじきの煮物》を試したら、スゴクよく食べてくれるようになりましたぁ」と笑って話すお嫁さんを、私はとても愛おしいと思いました。
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