夏がくれば思い出す
はるかな尾瀬 とおい空
夏はまだまだ先だが、今年のゴールデンウィーク前半戦は残雪の至仏山を登ることにした。
shinichiさんの運転で夜中の関越自動車道を快適ドライブ。
沼田で高速を降りて、尾瀬へ向かう国道を走る。
戸倉に車を置いてバスに乗り換えるものだとばかり思っていたら、なんとこの時期は鳩待峠まで入れるのであった。
3時20分、鳩待峠駐車場に到着。
車の中で仮眠していたら、ガンガン雨が降ってきて風もゴーゴー吹いてきた。
あれ? 今日ってピーカン天気で夏日のはずじゃ?
ダメ元で明るくなるまで待ってみるか、ということで仮眠続行。
6時を過ぎたくらいから次第に晴れてきた。よしよし。
結局、登山開始は7時。
有名な「尾瀬」の看板がある鳩待山荘からスタート。
久しぶりの雪の感触を味わいながら樹林帯をゆるゆると登っていく。
ゴールデンウィークの初日ということもあり、前にも後ろにも人がたくさん。
といっても、ペースが乱れるようなこともなく、みんな適度な間隔で抜きつ抜かれつしながらのにぎやかな道のりだ。
高度を上げていくと、視界が開けてきた。
遠くに尾瀬ヶ原と燧ヶ岳が見えて、テンションが上がってくる。
ルートは赤布がしっかりあるので、迷うことはない。
スキーで登る人、スノボを担いでいる人、アイゼンを履いている人、履いてない人、みんなそれぞれのスタイルで山を楽しんでいる。
至仏や尾瀬は年寄りになってから来ればいいや、なんて若いころは生意気なことを言っていたが、人なんてあっという間に年をとっちまう。
体力が衰えつつある自分には、ちょうどよい山だ。
ひときわ広いところに出た。
おそらくここがオヤマ沢田代だろう。
先行く登山者が点々と見える。
小至仏はトラバースで巻くので、ここでアイゼンをつけた。
ピッケルを持ってきたが、今日は出番がなさそうだ。
気温が高く、雪が腐ってきているので、アイゼンの効きが今ひとつ。
それにしても暑い!!!
通ってきたトラバースルートを振り返る。
バックカントリーの人々は、このあたりから気持ちよさそうに滑りおりて行った。
小至仏のトラバースが終わると、いよいよ至仏山本峰への最後の登りだ。
(目の前にあるのが山頂と信じていたが、本物の山頂はその奥だった!)
ここで私の鈍足を尻目に、shinichiさんがぐいぐい先に行ってしまった。
最近、この展開が多い。(笑)
登り切ったらその先に本物のピークがあって、「あぁ…」って感じ。
でも、目と鼻の先だ。
shinichiさんに遅れること数分、至仏山(2228m)のピークに到着。
スタートしてからきっかり3時間。
山頂は360度の絶景。
これは素晴らしい。
登っている間、見え続けていた尾瀬ヶ原と燧ヶ岳。
その奥には会津駒ケ岳も見える。
振り返ると雪を抱いた越後山脈の山々だ。
一つだけ悲しいのは、私にこの山域の知識があまりなく、山座同定ができないこと。
たぶん、とても有名な山々を見ているんだろうと思う。(笑)
行動食を食べて大休止したら、下山開始。
ここから尾瀬ヶ原めざして一気に下る。
実は、これができるのはゴールデンウィークだけの限定ルート。
雪が消えると、ここは登りオンリーの一方通行になってしまうのだ。
広大な尾瀬ヶ原とどっしりとした燧ヶ岳を眺めながらまっすぐ降りていくのは、これ以上ないくらい気分爽快。
これがやりたかったんだ。
テンションがあがって、何やら意味不明なポーズをとってしまった。
多くの登山者は、ヒップ橇を持参していて、楽しそうに滑っている。
そんな気の利いたものは持っていないので、二本の短い脚でがんがん下るのだ。
一か所、200mくらい?雪が消えて夏道が出ているところもあった。
アイゼンを脱いだり、着けたりするのがちょっと面倒だったが、休憩もかねてちょうどよいクールダウン。
山頂から1時間20分ほどで尾瀬ヶ原に降り立った。
夏が来なくても「はるかな尾瀬」。すばらしい。
広大な湿原は、雪の平原となっている。
雪が消えているところは、清らかな水がさらさらと流れている。
春なんだなぁ。
山ノ鼻まで来ると、何件もの山小屋が立ち並び、登山者でごった返している。
ここでお湯を沸かして昼飯だ。
至仏山荘はすでに営業を始めていた。
キャンプ指定地にもなっているので、色とりどりのテントが張られていて、そういう風景を見るだけでも心が浮き立つ。
今度来るときは、ここにテントを張って尾瀬ヶ原を散策するのも楽しそうだ。
いい時間になってきたので、そろそろ鳩待峠に戻ろう。
ここからは、川上川に沿って登り返していく。
雪もだいぶ消えてきており、三分の一くらいは夏道である木道が出ていた。
時期的にはまだ早いとあきらめていた水芭蕉が、一か所だけ咲いていた。
まさか見られるとは思っていなかったので、感激してしまった。
shinichiさんは、水芭蕉にはあまり興味が無いらしく、やたら感激している私が不思議だったみたい。
初めての尾瀬だったが、とても満足のいく山行になった。
雪の至仏山、尾瀬ヶ原への春限定下降ルート、雪の湿原、水芭蕉などなど。
見たいもの、やりたいことが100%叶った。
未明の雨と風で一時はどうなるかと思ったが、天候が回復してからは終日快晴で雲一つない素晴らしい登山日和であった。
至仏山と尾瀬ヶ原、今度は季節を変えて来てみたい。
燧ヶ岳にもそのうち登ってみたいな。
はるかな尾瀬 とおい空
夏はまだまだ先だが、今年のゴールデンウィーク前半戦は残雪の至仏山を登ることにした。
shinichiさんの運転で夜中の関越自動車道を快適ドライブ。
沼田で高速を降りて、尾瀬へ向かう国道を走る。
戸倉に車を置いてバスに乗り換えるものだとばかり思っていたら、なんとこの時期は鳩待峠まで入れるのであった。
3時20分、鳩待峠駐車場に到着。
車の中で仮眠していたら、ガンガン雨が降ってきて風もゴーゴー吹いてきた。
あれ? 今日ってピーカン天気で夏日のはずじゃ?
ダメ元で明るくなるまで待ってみるか、ということで仮眠続行。
6時を過ぎたくらいから次第に晴れてきた。よしよし。
結局、登山開始は7時。
有名な「尾瀬」の看板がある鳩待山荘からスタート。
久しぶりの雪の感触を味わいながら樹林帯をゆるゆると登っていく。
ゴールデンウィークの初日ということもあり、前にも後ろにも人がたくさん。
といっても、ペースが乱れるようなこともなく、みんな適度な間隔で抜きつ抜かれつしながらのにぎやかな道のりだ。
高度を上げていくと、視界が開けてきた。
遠くに尾瀬ヶ原と燧ヶ岳が見えて、テンションが上がってくる。
ルートは赤布がしっかりあるので、迷うことはない。
スキーで登る人、スノボを担いでいる人、アイゼンを履いている人、履いてない人、みんなそれぞれのスタイルで山を楽しんでいる。
至仏や尾瀬は年寄りになってから来ればいいや、なんて若いころは生意気なことを言っていたが、人なんてあっという間に年をとっちまう。
体力が衰えつつある自分には、ちょうどよい山だ。
ひときわ広いところに出た。
おそらくここがオヤマ沢田代だろう。
先行く登山者が点々と見える。
小至仏はトラバースで巻くので、ここでアイゼンをつけた。
ピッケルを持ってきたが、今日は出番がなさそうだ。
気温が高く、雪が腐ってきているので、アイゼンの効きが今ひとつ。
それにしても暑い!!!
通ってきたトラバースルートを振り返る。
バックカントリーの人々は、このあたりから気持ちよさそうに滑りおりて行った。
小至仏のトラバースが終わると、いよいよ至仏山本峰への最後の登りだ。
(目の前にあるのが山頂と信じていたが、本物の山頂はその奥だった!)
ここで私の鈍足を尻目に、shinichiさんがぐいぐい先に行ってしまった。
最近、この展開が多い。(笑)
登り切ったらその先に本物のピークがあって、「あぁ…」って感じ。
でも、目と鼻の先だ。
shinichiさんに遅れること数分、至仏山(2228m)のピークに到着。
スタートしてからきっかり3時間。
山頂は360度の絶景。
これは素晴らしい。
登っている間、見え続けていた尾瀬ヶ原と燧ヶ岳。
その奥には会津駒ケ岳も見える。
振り返ると雪を抱いた越後山脈の山々だ。
一つだけ悲しいのは、私にこの山域の知識があまりなく、山座同定ができないこと。
たぶん、とても有名な山々を見ているんだろうと思う。(笑)
行動食を食べて大休止したら、下山開始。
ここから尾瀬ヶ原めざして一気に下る。
実は、これができるのはゴールデンウィークだけの限定ルート。
雪が消えると、ここは登りオンリーの一方通行になってしまうのだ。
広大な尾瀬ヶ原とどっしりとした燧ヶ岳を眺めながらまっすぐ降りていくのは、これ以上ないくらい気分爽快。
これがやりたかったんだ。
テンションがあがって、何やら意味不明なポーズをとってしまった。
多くの登山者は、ヒップ橇を持参していて、楽しそうに滑っている。
そんな気の利いたものは持っていないので、二本の短い脚でがんがん下るのだ。
一か所、200mくらい?雪が消えて夏道が出ているところもあった。
アイゼンを脱いだり、着けたりするのがちょっと面倒だったが、休憩もかねてちょうどよいクールダウン。
山頂から1時間20分ほどで尾瀬ヶ原に降り立った。
夏が来なくても「はるかな尾瀬」。すばらしい。
広大な湿原は、雪の平原となっている。
雪が消えているところは、清らかな水がさらさらと流れている。
春なんだなぁ。
山ノ鼻まで来ると、何件もの山小屋が立ち並び、登山者でごった返している。
ここでお湯を沸かして昼飯だ。
至仏山荘はすでに営業を始めていた。
キャンプ指定地にもなっているので、色とりどりのテントが張られていて、そういう風景を見るだけでも心が浮き立つ。
今度来るときは、ここにテントを張って尾瀬ヶ原を散策するのも楽しそうだ。
いい時間になってきたので、そろそろ鳩待峠に戻ろう。
ここからは、川上川に沿って登り返していく。
雪もだいぶ消えてきており、三分の一くらいは夏道である木道が出ていた。
時期的にはまだ早いとあきらめていた水芭蕉が、一か所だけ咲いていた。
まさか見られるとは思っていなかったので、感激してしまった。
shinichiさんは、水芭蕉にはあまり興味が無いらしく、やたら感激している私が不思議だったみたい。
初めての尾瀬だったが、とても満足のいく山行になった。
雪の至仏山、尾瀬ヶ原への春限定下降ルート、雪の湿原、水芭蕉などなど。
見たいもの、やりたいことが100%叶った。
未明の雨と風で一時はどうなるかと思ったが、天候が回復してからは終日快晴で雲一つない素晴らしい登山日和であった。
至仏山と尾瀬ヶ原、今度は季節を変えて来てみたい。
燧ヶ岳にもそのうち登ってみたいな。
彫刻刀で彫ったような眺望を目にするだけでここにいる価値ありですねえ!
永年禁漁でなければ尾瀬の岩魚を釣ってみたいなあ、多分入れ食いですぞ!
こんばんは!
今年は雪が少なかったようですが、それでも絶景に満足しました。
尾瀬のイワナは、私たちも話していました。
あそこに絶対ついてるよね~、みたいな。(笑)