石巻工業港の岸壁に隣接する日本製紙石巻工場。
津波直撃でパルプ生産施設は壊滅的な被害を受けた。
その工場が半年ぶりに再開した日。
工場が見える市街坂の途中で、町の人たちが立ち上る煙突の煙に見入っていた。
パルプ工場の煙突から煙が立ち上る日常風景。
港に向って立ち尽くす老夫婦。
「ぐっと込み上げてくるものがあった」
― 石巻工場技術者(東京から長期応援で石巻に在住)2月22日
街には人々の思いが深く幾重にも重なりあっている。
▼日本製紙、石巻工場が半年ぶり生産再開
(産経新聞 2011.9.16 12:32)
東日本大震災で被災した日本製紙グループ本社の主力生産拠点である石巻工場が16日午前、約半年ぶりに一部生産を再開した。グループ全体で洋紙生産量の15%削減、1300人の人員削減を柱とするリストラ計画を進める中、同工場は年間生産量を100万トンから85万トンに減らしながらも、来年夏の全面再開を目指す。
この日午前10時、カウントダウンに合わせて、倉田博美工場長が8号抄紙機のスイッチを入れると、「シューッ」という轟音(ごうおん)とともに、製品である巻き取り紙の最終工程が再開。場内は集まった約300人の従業員の拍手と熱気に包まれた。
同日午後には、大口顧客である東京都内の出版社に向けて、出荷作業が始まる。