パピとママ映画のblog

最新劇場公開映画の鑑賞のレビューを中心に、DVD、WOWOWの映画の感想などネタバレ有りで記録しています。

ミッドナイト・イン・パリ  ★★★★

2012年06月09日 | ま行の映画
午前0時の時計台の鐘に導かれ、芸術家たちとの夢の一夜へ
第84回アカデミー賞脚本賞を受賞し、ウディ・アレン作品としては全米で最大のヒットを記録した、ファンタジック・コメディ。

あらすじ:ギル(オーウェン・ウィルソン)は婚約者(レイチェル・マクアダムス)と共に、彼女の両親の出張に便乗してパリを訪れる。彼はハリウッドで売れっ子脚本家として成功していたが、作家への夢も捨て切れずにいた。ロマンチストのギルは、あこがれの作家ヘミングウェイや画家のピカソらが暮らした1920年代の黄金期のパリに郷愁を抱いており……。(作品資料より)

<感想>パリに滞在中の悩めるアメリカ人の脚本家が、真夜中の街角で1920年代に迷い込み、今は亡き芸術家たちと刺激的で、夢のような時間を過ごす。パリやその近郊の観光名所が次々と登場し、現代人が抱くイメージ通りの芸術家たちの言動が楽しく描かれていく。
アレンの分身といえる主人公をオーウェン・ウイルソンが、軽妙な演技で若き頃のアレンに似ているように見えた。婚約者のイネズの父親のビジネス旅行に便乗して、愛するパリを訪れたギルだが、イネズの気どった男友達が現れ、処女小説の執筆も難航して、居心地はいまひとつ。
ある日の夜、街をひとりぶらついていた彼は、深夜の鐘と同時に走ってきた旧型のプジョーに招き入れられ、何時の間にか古めかしい社交クラブへと。そこには、かねえから憧れていた黄金時代のパリ、ギルは偉大な芸術家たちに出会う。

タイムスリップしたギルを芸術家の集まりに引き入れのは、偉大な米国人作家、フィッツジェラルド夫妻。ギルは奔放な妻と紳士的な夫に、作家ヘミングウェイを紹介される。
彼は自分を敬愛するギルに作家の在り方を少々傲慢に語り、詩人で美術収集家のガートルード・スタイン女史は。ギルの処女小説の批評を快諾する。そこでギルを魅了する復職デザイナー志望の美女、ヒロインのアドリアナにマリオン・コティヤールが、ピカソの愛人でモディリアニやブラックとも交際している華麗な遍歴をもつアドリナに、ギルは一目惚れしてしまうのだが。

シュールレリスム画家、ダリは変人だが、アドリアナにフラれてバーにひとり残されたギルを気にかけて酒を飲み交わす。
悩めるギルに1920年代の芸術家が金言を授けるのだが、シャンソンやジャズの音楽にのって、フィッツジェラルドには、「マイティ・ソー」に出ていたトム・ヒドルストンが、ガートルード・スタイン女史にはキャシー・ベイツの貫録を見せつけられ、サルバドール・ダリのエイドリアン・ブロディなどが出演しております。

またヒロインのアドリアネのベル・エポック時代が黄金時代に遡って、1890年代に行くと、そこで出会った画家のゴーギャンやドガはルネサンス期こそ黄金時代だと言い…。
私ら映画の中でルネサンス時代とかベル・エポック時代とか見れればそれで満足感に浸って、いずれの時代に憧れるのも「昔はよかった」「生まれた時代を間違った」なんて言っているそんなアナタの夢を叶えてくれるのが本作。タイムスリップなんて贅沢いってはいけません。

パリでギルと婚約者のイネズは、イネズの友達夫婦と出会いヴェルサイユ宮殿や、ロダン美術館へ行くのですが、その夫婦の夫ポールは、パリの芸術について博識で、やたらと講釈をたれたり、ロダンの愛人のことでもさも知っているぞとばかりにウンチクをたれて、ギルを閉口させます。
まさか、そのポールとイネズが関係を持っていたとは、ギルとイネズの性格の不一致ということもあり別れることに。せっかく来た花の都パリなのに、二人は一緒に楽しむどころか殆ど別行動。
こういう結果になっても、ギルは現代のパリの街角にある骨董品店の娘と、コール・ポーターの音楽で意気投合して、良かったですね。
生まれ育ったNYに次いでパリを愛しているというアレン監督は、「世界中がアイ・ラヴ・ユー」(96)でいくつかのシーンを撮影して以来、2度目となるパリ・ロケを満喫。
人々に愛されてきた名所の魅力を余すことなく捉えた映像には、自身が初めてパリを訪れた時に感じた文化的ギャップや、60年代に俳優デビュー作の「何かいいことないか子猫チャン」(65)の撮影でパリを訪れ、魅了されたそうです。その後、パリでの長期滞在の機会を、みすみす逃したことへの後悔も込めているとか。
2012年劇場鑑賞作品・・・52 映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキング 



1 コメント

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Unknown (mig)
2012-06-17 10:46:52
パピママさん!
いつもありがとう

素敵なマジックでしたよね~♪
私も大好きです。
いつの時代も皆過去に憧れてる、って皮肉もアレン爺らしかったです。
オーウェンもハマり役!

そうそう、「マイティ・ソー」にロキ役で出ていたトム・ヒドルストンて
「風と共に去りぬ」のアシュレーやったらハマりそうじゃないですか?
いつもそう思っちゃうんだけど
レットがどうしても見つからない(笑)
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