パピとママ映画のblog

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ヒンデンブルグ 第三帝国の陰謀 ★★★

2013年02月20日 | アクション映画ーハ行
1937年に起きたドイツ飛行船ヒンデンブルグ号爆発炎上事故をモチーフに製作された歴史ミステリー。爆弾が仕掛けられたとされる飛行船に乗り込んだ人々の運命と、事故の裏に潜む政治的陰謀を描く。出演は「寂しい時は抱きしめて」のローレン・リー・スミス、「そして、デブノーの森へ」のグレタ・スカッキ、「アメリカン・ヒストリーX」のステイシー・キーチ、「ドレスデン、運命の日」のハイナー・ラウターバッハ。

あらすじ:1937年、ドイツのフランクフルト。ツェッペリン飛行船会社の設計技師マーテン・クルーガー(マクシミリアン・ジモニシェック)は、操縦していたグライダーが湖に墜落、偶然居合わせた女性ジェニファー(ローレン・リー・スミス)に救助される。マーテンはひと目で恋に落ち、その夜、アメリカ領事館のパーティで二人は再会するが、ジェニファーはアメリカの石油会社社長エドワード・ヴァンザント(ステイシー・キーチ)の娘で、ドイツ貴族の息子フリッツ・リッテンベルクという婚約者がいた。
ジェニファーの母ヘレン(グレタ・スカッキ)は、夫がアメリカでヘリウムの輸出解禁に向け奔走中だとスピーチ。アメリカの輸出規制のため飛行船の浮揚ガスとして爆発の危険が高い水素を使用している現状は、ツェッペリン社の会長エッケナー(ハイナー・ラウターバッハ)にとってゆゆしき問題だった。パーティの最中、エドワードが倒れたとの報せが届き、ジェニファーは母と翌日のヒンデンブルグ号で帰国することとなる。(作品資料より)

<感想>1937年、着陸寸前に炎上し多数の死者を出したドイツの飛行船ヒンデンブルグ号の爆発事故。その事故を巡る謎を独自の解釈で描く歴史ミステリー・ロマンス。ヒンデンブルク号には爆弾が仕掛けられていたという陰謀説を基に、爆弾と犯人探しのミステリーに主人公のロマンスを絡めつつ、ヒンデンブルク号の炎上崩壊シーンをリアルに再現した迫力の映像で描き出している。監督はドイツのTVで活躍するフィリップ・カデルバッハ。

冒頭でのグライダーで飛行するマーテン、これは無茶なことをという感が当たって、川に墜落するのだが、そこに麗しき美女ジェニファーがいて下着姿のまま飛び込んでマーテンを助ける。これはもう、この初めの展開からロマンスが芽生えるのは必至ですね。しかし、彼女には貴族の婚約者がいたのです。

第二次世界大戦前夜のヒトラーが台頭する不穏な時代背景を活かしつつ、やはりCGとはいえどでかい飛行船に鍵十字のマークが、それを見るだけでも凄いと思った。まずは飛行船に仕掛けられた爆弾探しをするマーテン、惚れたジェニファーを助けるためにも飛行船の爆発をくい止めねばならない。しかし、婚約者のフリッツもその爆弾に関わっていたのか、トイレで二人は喧嘩になり誤ってフリッツを殺してしまう。そしてマーテンとフリッツのやりとりの一部始終を見ていた芸人ブローカ、もしやこいつが機密文書をもっているのか?、ぜんぜん関係なかった、ただアメリカへ渡りたかっただけ。助かったけど。

フリッツ殺しの犯人として飛行船の中で追われ、彼を助けてくれたのはまたもやジェニファー。彼女に爆弾が仕掛けられていることを話すと驚き、それに劇中の二人のセックスシーンなんていらないと思った。大怪我しているのに。
このドイツの飛行船は、アメリカの輸出規制のため浮揚ガスとして爆発の危険が高い水素を使用している。それにヘリウムガス輸出禁止のせいでジェニファーの父の会社が倒産寸前だと打ち明けられる。そして何者かに盗まれたドイツ軍の戦争計画を記した機密文書、ゲシュタボも飛行船に乗っていたのだ。なぜか不死身の男マーテンの活躍、時限爆弾を見つけて解除。だがすでに遅しで、飛行船の水素を入れてある袋が破れており、嵐で飛行船の中が放電状態で、いつ水素ガスに引火するか分からない危険な状態になる。

ドイツ軍の機密文書は、飛行船の船員が持っており、殺人犯として指名手配されていたマーテンの手に渡るが、最後の飛行船炎上で缶の中に入っていた機密文書が灰になっていたということは、疑問に思うのだが、結局戦争は起こってしまった。
このクライマックスの引火して爆破が起こり、悪い奴らが爆風で死ぬのはいいが、一般乗客も巻き添えになり死んでしまうのが悲しい。それと、嵐に遭遇することや、飛行船の作りがいまいち雑で、大勢の乗客を乗せて大空を飛ぶには、安易な設計上のミスが原因なのかもしれない。
爆弾を仕掛けたのが、ジェニファーの母親の差し金とは、いくら会社倒産の危機とはいえお粗末なお話。それに、炎上しながら墜落する飛行船、火傷を負いながらも助かったジェニファー、彼女を人質にまたもや父親の会社の存続をかけての駆け引きにはウンザリ。そしてどうしようもないラスト、父親が最後に敵と相撃ちで死亡するシーン、炎上墜落から助かったマーテンとジェニファーは、その後の戦争でまた命の危険にさらされるに違いない。
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