原作コミック、テレビアニメ、映画共に高い人気を誇るシリーズの劇場版第22弾。大規模な爆破事件の真相を追う江戸川コナンが、探偵、黒ずくめの組織のメンバー、公安警察という三つの顔を持つ安室透に振り回されながらも、逮捕された毛利小五郎の無実を証明しようと奮闘する。監督は、テレビアニメ「デス・パレード」「BLEACH ブリーチ」などに携わってきた立川譲。コナンの声を担当する高山みなみのほか、山崎和佳奈、小山力也、古谷徹らおなじみの面々がボイスキャストとして名を連ねている。
<感想>コナンの映画はいつもハズレなしということで、何回も鑑賞する方が多いみたいですよね。私は、TVで何回か見て面白かったので鑑賞しました。もう、4月に公開してから3か月に入るくらいのロングランのヒット上映です。感心に会場は今でも若い方のファンが大勢いましたね。
江戸川コナン、安室、そして犯人がそれぞれに正義を持っていて、それがせめぎ合っている。カッコいいアクションも踏襲しながら、キャラクターの表情や空間の設計にもこだわっている。脚本のベースは大人向けですが、子供が楽しめるところとのバランスもとっているのが素晴らしいですね。
内容は、東京サミットの地となる東京湾の新施設、「エッジ・オブ・オーシャン」。サミットが開催される5月1日には、およそ2万人もの警察官が出動するという超巨大施設で、大規模な爆破事件が発生する。そこには、全国の公安警察を操る警察庁の秘密組織・通称「ゼロ」に所属する安室透の影があった。秘密裏に動く安室の謎の行動に違和感を禁じ得ないコナン。
現場の証拠品に残された指紋から犯人はかつて警視庁に在籍をしていた毛利小五郎と断定されてしまう。毛利小五郎の逮捕を巡って安室と敵対し始めるコナンは、過去に安室が容疑者を自殺に追い込んだことがあるという奇妙な事件の話を聞く。そして、小五郎の起訴が決まろうとしたその時、警戒態勢の東京都内で、同時多発的に不可能なテロが勃発する。
毛利小五郎が事件の容疑者として逮捕されることから始まり、コナンと仲間がどうにか真犯人を突き止めようと張り切るわけです。そして、公安警察という三つの顔を持つ安室透が登場するという場面、今回は主人公コナンよりも圧倒的に安室透が目立ってましたね。何ですか、途中観ていて「相棒」の映画を間違えて見に来たのかと何度も思いましたね。
事件に隠された陰謀にコナンと公安警察が近づくなか、サミット開催の日は大型無人探査機「はくちょう」が火星での任務を終えて、地球に帰還する日でもあることが判明する。果たして、迫るXデーに何が起ころうとしているのか?・・・小五郎の無実を証明するため、身を挺して真実を追求するコナンの前に立ちはだかる、正義の味方のはずの安室。果たして安室は敵なのか?味方なのか?
今作は、東京サミットの会場を狙った大規模爆破事件を発端に、探偵であるコナンと公安警察が真っ向衝突するストーリーとなっており、 20作目『純黒の悪夢(ないとめあ)』に続き、安室透がメインキャラクターとして登場。
ある時は毛利小五郎に弟子入りした私立探偵「安室透」として、喫茶ポアロで働いている。またある時は黒ずくめの組織のメンバー「バーボン」として、凄腕の探りやとして活動する。コナンの前にたびたび顔を見せる謎の男。その正体は、警察超警備局警備企画課(通称ゼロ)に所属する公安警察。降谷零(ふるやれい、この名前が本名)という、トリプルフェイスを使いこなす超重要人物。
今作では、不穏な動きを見せる安室にコナン達が翻弄される中、爆破事件の容疑者として毛利小五郎が逮捕されるという衝撃の展開が襲い掛かる。そして安室の真の目的とは?それぞれの“正義”を護るため、ぶつかり合う二人がどんな結末を迎えるのか期待が高まります。
本作品では、降谷零の所属する警察庁の警備企画課の中にあるゼロ、風見裕也の所属する警視庁公安部、そして岩井紗世子と日下部誠の所属する検察庁が複雑に絡み合う内容となっています。よって、これらの関係性を整理することが重要になります。
NAZU不正アクセス事件:この事件により、羽場二三一は逮捕されてしまいます。この事件は、NAZUの不正アクセスの犯人が、ゲーム会社であるとあたりをつけて潜入した羽場二三一が、逆に不正アクセスの犯人として逮捕されてしまいます。 羽場二三一を協力者として家族のように思っていた日下部誠検事は、自らとの違法な関係性を告白してでも彼を助けようとしますが、警備企画課の指示に従った岩井検事はその事実を握りつぶします。 そして、安室透の取り調べを終えた後、羽場二三一は自殺してしまいます。この事件をきっかけにして、日下部検事は、上であげた検察と警察庁の関係性が健全に行われていないことに大きな怒りを感じます。
衛星の警察庁への墜落:この事件は、日下部検事によって引き起こされました。動機は、警察庁の公安の権威を失墜させてNAZU不正アクセス事件の復讐を果たすためでした。羽場の命日に衛星のコントロール系統を奪い、コードを書き換え、警察庁に墜落させようとする日下部に立ち向かうコナンと安室。
コードを頑なに教えない日下部に対する秘策を出す安室透。なんとそれは、死んでいたとされた羽場二三一でした。彼は、実は自殺したのではなく、安室透によって死んだこととされ、新たな身分を与えられて生きていたのでした。秘密主義の公安部隊だからこそできたことと言えます。羽場の説得によって、コードを教える日下部。彼も根っからの悪になることは出来なかったのですね。
見せ場は、サミット会場を狙った爆破テロ事件と思わせておいて、話が展開していきますが、毛利さんがなぜか犯人として逮捕されたり、公安関係者をめぐる人物たちの真意の見えない怪しい動きがあったりして、謎をはらんだまま話が二転三転していきます。こんな塩梅で進むので、最後まで眼が離せません。
しかも今回は、ストーリーを牽引する公安とその協力者の人物像にも十分にスポットが当たっており、人間ドラマとしても見応えがあった点が良かったと思います。
映像もすごみがあり、ラストのシークエンスでは、安室の危険運転が大爆発しますが、この安室のカッコよすぎるカーアクションなど。アニメとはいえ、スペクタクル感も抜群でした。そして、そして、何といっても福山雅治のエンディング曲「零-ZERO-」に感動しました。
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