
「シャッターアイランド」のマーティン・スコセッシ監督による3Dファンタジー。パリを舞台に、父を亡くした少年ヒューゴが、父の形見の機械人形に隠された秘密を巡って、美少女とともに冒険を繰り広げる。
出演は「シャッター・アイランド」のベン・キングズレー、「シャーロック・ホームズ」のジュード・ロウら演技派から、ヒューゴを演じた期待の子役には「縞模様のパジャマの少年」、「ナニー・マクフィーと空飛ぶ子ブタ」のエイサ・バターフィールド、「モールス」のクロエ・グレース・モレッツ。駅の公安官にはサシャ・バロン・コーエンなど。
<感想>物語の背景は1930年代。撮影では当時のパリ、モンパルナス駅の構内。機関車は巨大で天井はとても高い。オープニングでカメラがヒューゴを延々と追うシーンには息を飲む。そう物語の世界をより深く、鮮やかに表現するため3Dを駆使したシーンが満載の本作。
流れるようなカメラワークや、当時のパリの風景の広がりで3Dが最大限の効果を発揮し、物語の世界へと浸ってしまう。

物語は、駅の時計台に一人で暮らすヒューゴ少年が、火事で父親を亡くし、時計職人の叔父に預けられるが、やがて叔父も姿を消し彼は一人パリの駅の時計台に隠れ、時計のネジを巻きながら、駅構内をうろつく孤児に目を光らせる鉄道公安官の監視をかいくぐって暮らしていた。

ある日、構内のオモチャ屋の店主ジョルジュに盗みを見とがめられたヒューゴは、父親が亡くなる前まで修復を試みていた“機械人形”の修理方法を書いたノートを取り上げられてしまう。盗んだ分を働いて返してノートを取り戻そうと、ジョルジュの店に通うヒューゴ。

やがて彼は、両親を亡くしジョルジュの養子となった女の子イザベルと仲良しになり、彼女の持つハートのカギが、機械人形を動かすアイテムだと気付く。ヒューゴが自分の住んでいる時計台の棲み家へイザベルを案内し、機械人形を見せてヒューゴがイザベルのカギを差し込むと、機械人形は不思議な絵を描き、ある名前をサインする。
その与えられたヒントを基に、ヒューゴとイザベルはジョルジュの驚くべき正体と、彼の封印された過去へと続く未知の世界へ足を踏み入れて行く。
このシーンでも、ジョルジュの部屋のクローゼットの上の引き出しから大きな箱を取り出し、蓋を開けるとそれはジョルジュの書いた絵コンテが飛び散るさまは、3Dならではの映像。
ジョルジュは映画を一旦忘れ去り、目を閉じてしまった人。映画に夢中で取り組んだけど、夢破れた時に傷心は余りに大きく、だから作品や絵コンテ、セットの全てを焼き払い生涯の仕事を灰にした。そうして過去を封印した彼だけど、子供たちを通して再び映画人の人生に目覚める。

孤独な少年の、亡き父親の遺した機械人形を動かそうとする謎解きから、ジョルジュの秘密を知る前半は、次に何が起こるの?・・・という至福のドラマチックな映画創世記の夢へと発展していき、予想外の感動のクライマックスへと傾れ込む。
そして映画史の始まりを描く、フランス映画の基礎を築いた監督ジョルジュ・メリエスを、フィクションの世界へ招き入れ、彼と子供たちの関係を通して、人生の夢と挫折というテーマになっている。

後半は、映画「月世界旅行」などを手掛けた伝説の監督ジョルジュ・メリエスの知られざる物語が明かされ、メリエスの活躍した映画創世記の描写は、3D効果も相まってドラマチックで、息を飲むほど美しい映像に酔いしれること間違いありません。
太陽光線を取り入れるため、建物の全部をガラスで作った家での撮影風景は、カメラの前に水槽配した海中シーン。劇中でもメリエスの手法の習って撮影しており、その水槽の後ろで演技する様は、まるで海の中で泳いでいるみたい。

映画を始めて体験した1世紀も前の人々の驚きと感動を、新鮮かつリアルに観客に伝える映像の世界は、エッフェル塔を中心にしたキラキラ輝く夜景や、駅に集まる人々のカラフルなファッションなど。さらには列車が迫って来る有名な作品へのオマージュシーンを盛り込みつつ、冒険ドラマと映画愛が合体し、映画ファンにはたまらない展開になっている。
スコセッシ監督による過去の名作へのオマージュがたっぷりだが、監督の熟練の技と遊び心あふれる演出と、子供から大人まで誰もが純粋に楽しめる、映画への愛と夢にあふれた感動作になっている。
2012年、劇場新作鑑賞作品・・・5 a href="http://blog.with2.net/link.php?1426107:1122" title="映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキングへ">
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出演は「シャッター・アイランド」のベン・キングズレー、「シャーロック・ホームズ」のジュード・ロウら演技派から、ヒューゴを演じた期待の子役には「縞模様のパジャマの少年」、「ナニー・マクフィーと空飛ぶ子ブタ」のエイサ・バターフィールド、「モールス」のクロエ・グレース・モレッツ。駅の公安官にはサシャ・バロン・コーエンなど。
<感想>物語の背景は1930年代。撮影では当時のパリ、モンパルナス駅の構内。機関車は巨大で天井はとても高い。オープニングでカメラがヒューゴを延々と追うシーンには息を飲む。そう物語の世界をより深く、鮮やかに表現するため3Dを駆使したシーンが満載の本作。
流れるようなカメラワークや、当時のパリの風景の広がりで3Dが最大限の効果を発揮し、物語の世界へと浸ってしまう。

物語は、駅の時計台に一人で暮らすヒューゴ少年が、火事で父親を亡くし、時計職人の叔父に預けられるが、やがて叔父も姿を消し彼は一人パリの駅の時計台に隠れ、時計のネジを巻きながら、駅構内をうろつく孤児に目を光らせる鉄道公安官の監視をかいくぐって暮らしていた。

ある日、構内のオモチャ屋の店主ジョルジュに盗みを見とがめられたヒューゴは、父親が亡くなる前まで修復を試みていた“機械人形”の修理方法を書いたノートを取り上げられてしまう。盗んだ分を働いて返してノートを取り戻そうと、ジョルジュの店に通うヒューゴ。

やがて彼は、両親を亡くしジョルジュの養子となった女の子イザベルと仲良しになり、彼女の持つハートのカギが、機械人形を動かすアイテムだと気付く。ヒューゴが自分の住んでいる時計台の棲み家へイザベルを案内し、機械人形を見せてヒューゴがイザベルのカギを差し込むと、機械人形は不思議な絵を描き、ある名前をサインする。
その与えられたヒントを基に、ヒューゴとイザベルはジョルジュの驚くべき正体と、彼の封印された過去へと続く未知の世界へ足を踏み入れて行く。
このシーンでも、ジョルジュの部屋のクローゼットの上の引き出しから大きな箱を取り出し、蓋を開けるとそれはジョルジュの書いた絵コンテが飛び散るさまは、3Dならではの映像。
ジョルジュは映画を一旦忘れ去り、目を閉じてしまった人。映画に夢中で取り組んだけど、夢破れた時に傷心は余りに大きく、だから作品や絵コンテ、セットの全てを焼き払い生涯の仕事を灰にした。そうして過去を封印した彼だけど、子供たちを通して再び映画人の人生に目覚める。

孤独な少年の、亡き父親の遺した機械人形を動かそうとする謎解きから、ジョルジュの秘密を知る前半は、次に何が起こるの?・・・という至福のドラマチックな映画創世記の夢へと発展していき、予想外の感動のクライマックスへと傾れ込む。
そして映画史の始まりを描く、フランス映画の基礎を築いた監督ジョルジュ・メリエスを、フィクションの世界へ招き入れ、彼と子供たちの関係を通して、人生の夢と挫折というテーマになっている。

後半は、映画「月世界旅行」などを手掛けた伝説の監督ジョルジュ・メリエスの知られざる物語が明かされ、メリエスの活躍した映画創世記の描写は、3D効果も相まってドラマチックで、息を飲むほど美しい映像に酔いしれること間違いありません。
太陽光線を取り入れるため、建物の全部をガラスで作った家での撮影風景は、カメラの前に水槽配した海中シーン。劇中でもメリエスの手法の習って撮影しており、その水槽の後ろで演技する様は、まるで海の中で泳いでいるみたい。

映画を始めて体験した1世紀も前の人々の驚きと感動を、新鮮かつリアルに観客に伝える映像の世界は、エッフェル塔を中心にしたキラキラ輝く夜景や、駅に集まる人々のカラフルなファッションなど。さらには列車が迫って来る有名な作品へのオマージュシーンを盛り込みつつ、冒険ドラマと映画愛が合体し、映画ファンにはたまらない展開になっている。
スコセッシ監督による過去の名作へのオマージュがたっぷりだが、監督の熟練の技と遊び心あふれる演出と、子供から大人まで誰もが純粋に楽しめる、映画への愛と夢にあふれた感動作になっている。
2012年、劇場新作鑑賞作品・・・5 a href="http://blog.with2.net/link.php?1426107:1122" title="映画(アクション・アドベンチャー) ブログランキングへ">

今晩は☆彡
こちらこそいつもありがとうございます!
gooへようこそ♪
わあ~満点ですね!凄いなあ。
私も3Dで観れば良かった。随分雰囲気が
変わるんでしょうね。残念でした。
無声映画、懐かしく観ました。
今後とも宜しくで~す
映像もきれいで、映画好きには楽しめる作品でしたね。
最新の3D映像とジョルジュ・メリエスの昔の楽しい撮影の方法の両方が面白かったです。
3D版で観てきて大感激!予備知識なしでみたので 最初子供向け映画かな と思った?ところがどっこい!!!サスガ スコセッシ映画愛に満ちた夢と希望(陳腐な表現で御免!)の素敵な映画でしたね。
3Dで再現された『月世界旅行』は名作・伊映画英宇賀”ニューシネマパラダイス”のキスシーンのラストシーンのように感涙ものでした。(古い奴ですみません。)
この作品は夢があっていいですよね!(^^)!
昔のモノクロの無声映画の、製作風景も見られて最高でした。
こちらこそ、宜しくです。
忙しいのに、すみません。
この作品は見て良かったと思いましたね。
映画の中でも、ファンタジックな世界観と昔のオマージュも映像で見せてくれて、本当に素晴らしかった(^_-)-☆
スコセッシ映画愛に満ちた夢と希望>そうですよね、監督は以前はギャング映画を得意としてましたが、まだ娘さんが小さいのですね。
お子さんのために作ったという、ファンタジックな世界観が素晴らしかった。
「ニューシネマパラダイス」・・・この作品も涙ものでした。少年が大人になって映画監督をして、故郷へ帰ってくる物語でしたね。
あの、映写技師のおじさんも良かったし、子役の男の子の演技が上手かった。
遅くなってしまいましたが、2012年上半期ベスト5のためにまとめに入っています。
この映画自体は観る予定はなかったのですが、この映画を観た人にメリエスの企画上映の参加権がもらえるので、そっち目当てで観ました。
なので内容は…鉄道公安官の陰険さが最後まで腹が立ちました。
視覚効果以外のアカデミーが空振りなのが納得の出来です。
返事が遅くなってすみません。
この映画は、夢があって昔の無声映画の世界を垣間見ることができ、その点では素晴らしい出来でした。
そうでしたね、「メリエスの企画上映」の参加権はもらえましたか?
私は時間の都合で見に行けないと思い断念しました。
そうそう、あの憎き鉄道公安官役は、サシャ・バロン・コーエンですよね。演技が鼻につくような、オーバーアクションでした。