数年前
ある日突然
大型犬だらけの庭に隣接されている
我が家の駐車場に
フラフラと現れた彼。
身体中あちこち脱毛が見られ、ガリガリ。
半径2mでも漂ってくる悪臭。
私の車のタイヤにもたれるように座り
「にゃ〜」と弱々しい声で鳴きながら
こちらを見ていた姿は今でも目に焼き付いて離れません。
急いで犬達をハウスさせ、ノミダニや感染症が怖かったので自宅前の空き地に餌を置くとよほどお腹が空いていたようでフラフラしながら、休み休み移動していき、餌を食べ始めました。
近づくと逃げるので、取り急ぎそっとしておき猫のフードを買いに行き戻ると、置いた餌の前でへたり込むように横になっていました。
新しい餌を器に足しに近づこうとすると今度は逃げません。
そっと近づき餌を追加。
とても臭い。
何がどうやったらこんなニオイになる???
ふと横になり投げ出された脚を見る...
え?
何これ???
脚の裏の肉球が、4本ともグチャグチャだったのです。。。
しばらくするとまたむっくり起き上がり食べ始めました。
猫はしばらく食べるとヨタヨタと立ち上がり、数歩移動したかと思うとものすごい水便をしました。
あ、、、ニオイは脚の裏だけじゃなくて下痢もあったんだ。。。
そしてまたフラフラヨタヨタ、脚の痛みに耐えるように休み休み茂みの中へ消えていきました。
この時、翌週に泊まりで遠出しなければならない予定があったため、今はとにかく食べて体力をつけてもらって、帰宅したら保護して治療してあげようと心に決めました。
当時は両親と同居だったためこの状態の猫をすぐに保護は理解を得られないと思ったので。
それまでこの子の体力が持つか?
こうして餌を食べに来てくれるか?
不安はありました。
ですがその日以降、この子は毎日決まった時間に最初に餌を与えた空き地へやってくるようになりました。
取り急ぎ遠方の知人獣医さんに写真付きで相談をしましたら、すぐにレボリューションと抗生剤を寄付してくださったのですぐに実施。
私の留守中は、母や主人にガリガリの猫が居たらご飯とお水をあげて欲しいとダメ元でお願いしたのですが、母も主人もちゃんとあげてくれていたようでとても有り難く思いました。
3日間留守にし帰宅してすぐにこの子は捕獲。
最初に出会った頃に比べると毛艶も綺麗になり少しお肉も付いて目に力が戻っていました。
安心してくれていたのか、身体も触らせてくれて、キャリーの奥に餌を入れるとスムーズに中へ入ってくれたのですんなり捕獲できました。
獣医さんへいくとこの子の肉球は「肉芽腫」と診断され、ステロイド治療が始まりました。
治療にはとってもとっても長い期間を要しました。
↑ここからが長かった...
常に血の足跡をつけて歩いていました。
それでも諦めず根気よく...
とっても人懐っこい優しく落ち着いた子でしたので、絶対に幸せにしてあげたいと思い、地域の里親会さんの協力を得て里親募集をしながら治療が続きました。
そして長い期間の間に、この子が放浪していた経緯が明らかになりました。
この子の肉級の治りの悪さに悩んでいた頃、近所の夜逃げ一家に取り残された
1頭の犬を預かりました 。
その家には犬の他に、
外猫も何匹もいて ...裏の家に住む女性がこれまで餌やりを続けてくれていたのです。
その女性が、犬をこちらで引き取ったため様子を見にいらしたのですが...その時に外で日向ぼっこをしていたこの子を見て「この猫もあの家の猫よ!!!脚怪我してるでしょ?!」と仰るのです。
「居なくなってしまったから、怪我もしていたしどこかで死んでいるのかと思った」と;
きっと、脚の肉芽腫の悪化に伴い弱くなり、仲間の猫達に追いやられてフラフラだったところにたまたま我が家に辿りついたのだと思います。
まさか、全く別件だと思っていた保護犬と保護猫が同じ家で飼われていた子だったなんて。。。
本当に驚きました。
この子の肉芽腫...最終的には
↑↑↑完治しました!!!!!
獣医さんには抵抗力が下がるともしかしたら再発もあるかもしれないというお話でしたので、そのことも含め公表し里親さんを探しました。
去勢手術を済ませ、幸い猫エイズ白血病検査も陰性でした。
そして
すっかりお肉がついてイケメンになったこの子は、とても素敵なご縁と結ばれました。
↓写真は出発の日。