今年の春の花々は、まるで走り抜けていくかのように開花が進み...散っていくのですね。
いつもは、5月に入る頃に満開を迎える我が家の庭の鈴蘭たちが、もう満開です。
昨日、お話したように3年前の春もちょうど今頃には見頃を迎えていましたが、そのときも
特別な年なのだと思ったことを思い出しています。
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すずらんが満開を迎えると、ひなとココの面影がよぎります。
ひなもココも、お別れの日が近づいているのを知っているかのように、旅立つ前の10日位の間は
弱ってきた身体で毎日、家の中のあちこちに私と一緒に行きたがりました。
寝室、娘が使っていた部屋、屋上テラス、洗面所、浴室...
じっくりと別れを惜しむようにして、何日もかけてゆっくりと私に寄り添うように歩いていました。
階段の上り下りは、きつそうになってからは私が抱っこして。
どこに行きたいのかは、ちゃんと伝えてくれました。
夜はリビングに置いた猫ベッドで眠るのが長年の習慣でしたが、ひなもココもお別れの日の前の1週間は
毎晩私のベッドに来て一緒に寝ました。
ひなは真冬の未明に旅立っていったので、まだ薄暗いリビングのソファに座る私の膝の上で、
ココは春爛漫の日のお昼過ぎに私の両腕の中で、その時を迎えました。
前日には、窓から嬉しそうに庭を眺めていたので、抱っこして庭をゆっくりと歩きました。
3年前のあの日も、今日のように鈴蘭がたくさん咲いて、優しい香りが漂っていました。
猫たちは、獣医さんがおっしゃっていたとおりに、自分の運命をしっかりと受け止めて理解していたのだとよく分かりました。
お別れをする前の日々の過ごし方を猫さんたちから教えてもらいました。
「楽しかったわね。どうもありがとう。」と繰り返し言う時間をくれたことが何より心に残っています。
猫さんたちからのかけがえのない贈り物でした。
20年近く私たちと一緒に暮らしたひなとココの気配は、何年経っても今もこの家のあちこちに宿っています。
新型コロナウイルス禍の収束の日を、1日も早く迎えることができますように...
鈴蘭について
一気に気温が上昇してきました。
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