優美で可憐な薔薇「初恋」との、初めての出会いのお話をしたことが度々ありますが...
緑光との出会いも...同じ場所、同じ時でした。
たまたま訪れた旧古河庭園で出会うことができた、鈴木省三氏作出の薔薇たちの1つが「緑光」でした。
この時、日本の薔薇の世界を大きく変えた鈴木省三氏の存在を初めて知ることができました。
帰宅後に、いろいろ検索して...鈴木省三氏ご自身の薔薇園は、既に消えてしまったことも知りました。
鈴木省三氏は、京成バラ園でブリーダーのトップリーダーとして、たくさんの華麗な薔薇たちを生み出してくださった方...
それならば...と、旧古河庭園を訪れた翌日に、京成バラ園へと向かったのでした...
京成バラ園では、初恋、緑光、琴音...たくさんの鈴木省三氏作出の薔薇たちとの出会いに恵まれました♪
友人と訪れた旧古河庭園の薔薇たち、そして...その翌日に1人で訪れた京成バラ園.。.:*・゜
その日が、私の薔薇園記念日なのかもしれません...あの日から、20年を超す年月...
品のよい淡いグリーンの中輪の薔薇は、花そのものが光を帯びているように見えました。
あ...「緑色の光.。.:*・゜」そう感じて見とれた日のこと...今も心の中に...
.:*・゜+.。.:*・゜+.。.:*・゜+ * 薔薇の園2017 * 74 * 緑光~りょっこう * +.。.:*・゜+.。.:*・゜+.。
1991年 日本 京成バラ園芸 鈴木省三氏作出 1989年バーデンバーデン国際コンクール金賞受賞 |
|
雨上がり...雫を宿す花姿も優美でした.。.:*・゜ 中輪のこじんまりとした花姿ですが、存在感は花丸ですよ。 |
|
清々しさが漂います...
|
|
清らかという言葉が似合います... | |
地味な薔薇だと思う方が多いのでしょうか...? 意外にも、足を止める方々はほとんど無くて... 私はじっくりと対面することができました... |
|
緑光(りょっこう)と出会うたびに想うこと...
村上春樹さんの「ノルウェイの森」の中で、ワタナベ君と緑ちゃんが大学近くのレストランで、初めて会話を交わすときに
緑ちゃんが「私はミドリという名前なのに、緑色が全然似合わなくて、それってまるで呪われた人生のよう...
お姉さんの名前は桃子で、まるでピンクを着るために生まれてきたような人なの、不公平ね...」
そんな風に、ワタナベ君に話す緑ちゃん...
私がワタナベ君だったら...緑ちゃんに緑光のつぼみを贈って「ほら、こういう緑色もあるんだよ」って言ってあげたいな...
そんな風に思います...が...ワタナベ君の心には、直子さんしか存在しないのです...
緑ちゃんがワタナベ君と向かい合っていても、心ここにあらずなのは、賢い緑ちゃんは気づいていますよ、もちろん。
しっかり者の緑ちゃん...
緑ちゃんが、ひたむきにワタナベ君を想う気持ち、複雑な事情を抱え込んだワタナベ君をいつもまっすぐに見つめる視線。
緑光と会うと...緑ちゃんを思い出す私です...
パリで暮らし始めた頃に、昔の上司が出張でいらした折りに、「もう読み終わったから、よかったら...」
そんな言葉を添えて下さったのが、赤と緑の「ノルウェイの森」でした。
日本語を読みたくなると取り出しては...何回も何回も繰り返し読んだ思い出の本です。
その方は、取締役となり度々パリを訪れて、その度に本を置いて行って下さいました。7年間...
新入社員として配属された部署での上司だった方です。
この夏...訃報が届きました...私が母を見送ったとき、父を見送ったとき、夫から聞いたとのことで
慰めのお電話をくださったことを思い出しています。
そして...久し振りに「ノルウェーの森」を取り出してみたりする私です...
7年間に20冊近い本を頂きました...形見として手許にあることが、まだ信じられないような気持ちです。
この緑光が秀逸と感じます。
撮り方も素晴らしいので尚のこと、その様に感じられるのだと思いますが、私が丁度頃合いにその場へ行ったなら、しばらく見惚れると思われます。
行けなくても充分楽しめました。
ありがとうございます。
とんびさん、こんばんは。
過分なお褒めの言葉に赤面中の私です。
緑光は、中輪の薔薇の中でも小ぶりな薔薇なのですよ。
私の撮り方だと...そのことが伝わりにくい...それが、別の視点からの問題点ですね。
そして...ここまでの美しい緑色を見せてくれる
緑光さんとの出会いは、滅多にないような気がします。
白っぽい印象を受けることの方が多いような...?
とんびさんの心の中で、緑光が生き生きと咲き続けてくれますように...
素敵なコメントをどうもありがとうございました。