二律背反（ネタばれ有）

『スターウォーズ　エピソード３　シスの復讐』を見てきました。

昨晩、夜中に目が覚めまして。
土曜オールナイトに丁度いい時間です。
上映２週目の週末で、しかも連休初日ということもあり混んでいるかもしれませんが、こんな機会はめったにないので行くっきゃないでしょう！
お台場メディアシネマージュに行ったのだけれど、ここはＨＰにクーポンがあるので重宝してます。
よっぽど時間が合わないとき以外は、たいていここです＾＾

さて、『スターウォーズ』ですが。
映画などは作品である以上、伝えたいテーマがあると思います。
今回の『シスの復讐』では、いかにしてアナキンが善のジェダイからの暗黒面（悪）のシスへ変わって行くのかというのがテーマだったのだと思いますが・・・
話の持っていき方に、あまりに無理がありました。

善と悪という二元論から出発している物語の限界に、かのルーカスでさえ打ち勝つことはできなかったのでしょう。
アナキンは、善のジェダイの掟に縛られながら、パドメへの個人的な愛ゆえに掟に背かざるをえなくなります。
これが楔となって、とうとう愛が渇愛に変貌してしまい、暗黒面にとらわれていくという設定です。
途中でヨーダが賢人として無執着を唱えますが、俗人であるアナキンの耳には届きませんでした。
俗人であるがゆえにジェダイに最終的には受け入れてもらえないアナキンは、「不自由な選択」を強いられて"ジェダイ以外"としての暗黒面にしか居場所がなくなってしまうのです。
暗黒面の悪ばかり強調されますが、善悪二元論により最初に追い詰めたのは善であるジェダイだったのです。

勧善懲悪の話にありがちな設定ではあるのですが。
ここに持っていくために、途中のアナキンの心の変遷があまりに極端で。
しかも、最後までアナキンに希望を訴えるパドメでさえ、暗黒面に堕ちたアナキンに絶望して生きる意志を放棄して死んでしまいます。
ここで希望を語らせるのなら、死んでしまっては説得力がなさ過ぎです。
自分が信じていないのが、丸分かりじゃないですか。

映画以外の『スターウォーズ』に接していないので、これ以上分かりませんが。
昔の原作を、ここまで現代の映像で表現したということでは、とても面白い映画でした。
帰ってきてから、『エピソード４』を見ましたが。
よくきちんとつなげたなぁってｗ
やっと終わってすっきりしたってのが、一番の感想でしょうか。

皆さんも、一度自分の目で見て楽しんでください。