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物を大切にする心 その2 (物の命)

■物に魂はあるのか?

物に魂が宿るなんてそんな馬鹿な話があるものかと思われる方も多いでしょう。魂などと言う表現をするから誤解が生じるのかもしれません。ここで足立育朗氏の著書とその中に記された仮説をご紹介します。私はこの仮説がとても気にいっています。興味のある方は是非本を読んでみてください。

★「波動の法則」足立育朗 著 PHP研究所 ※最下段参照 

足立氏は霊能者でも宗教家でもありません。早稲田大学の建築学科を卒業して建築家として活躍しておられる生粋の理系出身の方です。この本は精神世界の書物にありがちな抽象的な表現は一切取っておらず、終始科学的な表現で記されています。

私は子供の頃から宇宙の成り立ちや、精神世界に大変興味があり、科学や宗教関係の本はかなりの数を読んできました。宇宙の構造は、人間とは何か、何のために生まれてきたのか、そんな基本的な疑問に明確な解答を与えてくれる書籍にはめぐり会えませんでした。

この世の真実が分かったら、その瞬間に死んでもいいと思うくらいに思いつめていたと言えば笑われるかも知れませんが、この本にめぐり合えた時、まさに死んでもいいと言う心境に成り得たのです。

その中から今回の話題に関連した章の一部を紹介します。

『前略・・・要するに人間の意識は中性子だったのです。 中性子が「意識」ということは大変なことです。あらゆる物質の元になっているもの、それは原子核であり、その中に中性子と陽子があるわけです』

『すべての存在物に原子核があって、中性子、陽子があり、そのうち中性子が「意識」であるという事はどんなものも全部「意識」で構成されているという事になるわけです。これは見えない空気でもそうです。それでは陽子は何か。今度は陽子について調べました。すると陽子は「意志」だという事でした』

『中性子=意識=調和、 陽子=意志=愛・・・中略・・・ですから原子核というのは「意識」と「感情」、「意志」と「愛」が結びついて構成されている。すなわち「愛と調和」が全ての存在物の素になっている。これは地球上でいう全ての存在物です』


■物の命を全うさせる

この説によれば、この世に存在するものすべてに意識と意志があり、動物や植物だけでなく、岩や石ころ砂粒にさえ同様であるという事になります。意識や意思を魂と呼ぶならば、地球上の全てのものに命が宿っているということになります。地球をひとつの生命体とみなす、有名な「ガイア理論」の大きな根拠になるともいえましょう。

驚くことに、日本に古代から伝わる神道には八百万の神々として雲や川、草木や石ころにさえ神や魂が宿るとする考えがありました。この考えをもとに我々の先祖は物を大切にする生活を伝統として伝えてきました。

この文化は偉大なリサイクル文化として江戸時代に全盛期を迎えます。当時人口100万人を超える世界一の大都市であった江戸の生活は全てが合理的なリサイクルによって支えられていました。穴のあいた鍋や釜は鋳掛屋が修理をし、修理しきれなくなると鋳潰して新しい鍋釜にする。着物は古着として何度も市場に出され、擦り切れたり、破れて着れなくなると赤ん坊のオムツや、雑巾として利用し、それでも役に立たなくなると、火をつける時の火種にしました。

紙くずは言うに及ばず、蝋燭の溶けた蝋の回収、かまどの灰の回収(灰汁として酒の醸造や染物に利用)から糞尿や生ゴミ(肥料として利用)に至る迄全て再利用され、ゴミとして無駄なものは一切無かったと言われています。

物を大切にするという事は『物の持つ機能をとことん使い尽くす』事であり、『物の命を全うさせる』という考えであったのです。


Copyright:(C) 2006 Mr.photon

波動の法則―宇宙からのメッセージ

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足立育朗と語る―現代地球文化の未来とわたしたち

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コメント一覧

fgnpd582
こちらこそ宜しくお願いします。
http://blogs.yahoo.co.jp/fgnpd582
こんにちは、ホンダです。



こちらこそ宜しくお願いします。

5日(金)の日記でこちらのブログを紹介させていただきます。波動の法則ですが、今日(3日)に届きました。とりあえずこちらを読んでみます。
フォトン
有難うございます。
ホンダさん。願っても無いことです。有難うございます。私もホンダさんのブログをブックマークに登録させていただければ幸いです。宜しくお願いいたします。



PS:「波動の法則」を読まれてお気に召すようでしたら、下記もお勧めします。さらに詳しい姉妹編的な内容です。



「足立育朗と語る―現代地球文化の未来とわたしたち」森 眞由美, 足立 育朗著

fgnpd582
リンクを貼らせていたでけますか?
http://blogs.yahoo.co.jp/fgnpd582
こんばんは、お久しぶりです。

ヤフーID:fgnpd582ことホンダです。



「波動の法則」足立育朗 著 ですが、

私も読んでみようとアマゾンで注文してみました。



一つお願いなのですが、当方のブログで、こちらのブログの紹介とリンク集の方に追加させていただけないでしょうか?どうかご検討お願いします。



フォトン
BBさん
「物を大切にすると、必要な時にちゃんと物の方からやってきてくれる様になる」

素敵な言葉ですね。



道具や物を大事にすると困った時に助けてくれるという感覚は私も経験があります。普段命を預けている車やバイクなどは特にそれを感じます。



機械ですから不調になったり、壊れることもありますが、そんな時は事前に教えてくれるんですよ(笑)



「物が歩いてやってくる」体験談を是非BBさんのブログで紹介してください。
BB
物が歩いてやってくる
http://blog.goo.ne.jp/brigitte-bardot/
こんばんは。物を大切にすることを常々念頭に置いているので、興味深い記事でした。

数年前ちょっと病気をした頃から、物欲というものが殆どなくなり、同時に今ここにある物を大切にするようになりました。

ハハに「物を大切にすると、必要な時にちゃんと物の方からやってきてくれる様になる」と言われ、最初は半信半疑でしたが、実際そういう事がよく起こる様になった気がします。

物は消費する為に存在するワケではないことを、再確認しておきたいと思います。
フォトン
供養
寺嫁さん



宇宙の成り立ちや仕組みの精緻さと巧妙さには人間の英知だけでは計り知れない深さがありますね・・・



寺嫁さんのような繊細で鋭敏な感受性を、誰もが持ち得たら、物をもっと大切に出来る社会が実現できるのではないかと思っています。



クリスチャンの友人から雛人形の処分について尋ねられたことがあります。長年娘を守ってくれたお人形だから粗末にはしたくないというのです。



「貴女はクリスチャンだから宗旨に添わなければ聞き流してねと」断りを入れてから、人形供養をして下さるお寺さんと、お焚き上げして下さる神社を紹介してあげました。



また、長年娘さんを守ってくれた人形に対し、感謝の祈りを懇ろに行い、粗塩と清酒で清めてあげてから寺社に収めるようにとも教えてあげました。



友人は私の意に反して「要するに感謝の気持ちが一番の供養になるのね」と大層喜んでくれました。



考えてみればキリスト教に先祖供養はありません。人形供養だけでなく、針やはさみ等、道具の供養を行うのは日本の寺社だけのようです。



先祖だけでなく物に対しても感謝の心を忘れない日本人の精神には感嘆するばかりです。このような良き習慣は守り続けていかなければなりませんね。



お寺の嫁
どこかで、「石が石であるのは、石が、石であろうとする力が働いているからだ」というのを聞いたことがあります。高校で習った元素記号がたとえ鉄やアルミの単体でも、その形を維持するのは、そうありたいという意志があるからだと・・・。私たちが私たちであることを意識して感じているだろうか・・・。

同じものからできているのにと、私と、土や動物の違いを考えたことがありました(子供の頃なので、当時は結論出ませんでしたが・・・)。

中性子と陽子の話を読んでふと思い出しました。

物が、その形を維持して存在するということ、当たり前と思うもの、うまく表現できないですが、とても、神秘的て、感慨深いものがあると思いました。

ちなみに、私の住む地域でも、ちょっと遅いですが、夏からごみの有料化がスタートします。リサイクル・・・大変重要です(汗)。

これからは、手に入れるときに、手放す時の姿まで考えて購入しないといけなくなりました・・・
フォトン
ゼシカさん
こちらこそトラバ、コメント有難うございます。



貴女のおっしゃる「正しいと思っていることを疑う」って、とても大事なことだと思います。今の世の中の常識は、数年先の非常識かもしれませんからね。
ゼシカ
はじめまして☆
http://blog.goo.ne.jp/zecika_hi-me/
トラバありがとうございました。



ゼシカブログのエントリーも

何かの記事を読んで書きたくなったんですよ。



過去から学ぶということ。。

とても大事なことですよね。



正しいと思っていることを疑う・・・

なかなか出来ないことですが、今それをする

ターニングポイントに来ていると思います。



現在だけではない未来のために出来ること。

なかなか結論がでない難しい問題です。

ありがとうございました。

フォトン
ランチさん
コメント有難うございます。ランチさんも足立さんの著書に感銘を受けられたようですね。「波動の法則」を紹介されていましたのでトラックバックさせて頂きました。



私達の価値観というものは、よくよく考えてみると、現在の社会的価値観や経済原理にすっかり洗脳されてしまっていることに気づきます。



その「刷り込み」を一掃し、一歩前へ踏み出さないと環境問題や政治的な問題の真の解決法は見出せないのではないかと思っています。
ランチ
物に対する自分の気持ち
http://blog.goo.ne.jp/ranti-4
トラバックありがとうございました

物を大切にするとは物の命を全うさせる事、先祖のリサイクルして物を大切にする生活を知って驚きました。物に対し謙虚だなと思います。

物を大切にするというと、買うお金がもったいなからまだ使おう、新品より少し安いから中古品でがまんしよう、という具合に常に自分の都合が中心だということに気づきました

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