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龍神と龍神遠祖説

わが国の龍神に関する伝承、説話を挙げれば枚挙の暇が無い。また古くから民間信仰の対象として、人々にとって身近な存在とも言える。そもそも龍神とは何であろうか。まず最初に、日本の近代心霊研究の祖とされる浅野和三郎の著書「第六感と精神統一法」の中から、浅野が提唱した「龍神遠祖説」の一端となったと思われる箇所を抜粋してご紹介しよう。

●「第六感と精神統一法」 浅野和三郎著 (昭和16年)

(前略)
次ぎに人間として特筆大書せねばならないのは,『龍神』であります。何となれば龍神こそはわれわれの『自我の本体』、換言すればわれわれ人類の遠祖と思考せらるるからであります。私は今茲(ここ)で龍神に就(つ)きて詳説して居(い)る遑(いとま)がありません。止むなく私は東西の霊界通信の指示と霊視能力者の調査とに基きてその要点を略述します。

『龍神の固有の姿は所謂かの威容の結晶ともいうべき恐ろしい龍体である。下級のものは黒色であるが浄化するに連れて蒼灰色となり、最後に白色となる。男性には角があるが、女性には角がない。が、龍神は普通は理想化した神姿を以て現われ、めったにその本来の龍姿を人間には示さない。これが為に人間界では多年に互(わた)りて思想の混線を来して居(い)た。神、天人、天女、天使、如来、菩薩、神仙、権現……何(いず)れも皆龍神とは別個の存在らしいが実は同一である。

龍神は発達の程度に応じて幽界、霊界、神界の各界に実在し、而も今も尚その数が殖えつつある。地球が尚未だ人類の発生に適しなかった数百万年前の大古にあっては、龍神がこの世界の代表的存在であったが、やがて或時期を以て龍神はその分霊を派出して、自己の地上の代表者たる人類を創造した。

日本の古諺の所謂『人は祖に基き、祖は神に基く』というのはこの事実を指したものらしい。心霊科学的に右の手続きを表現すれば、龍神によりて行われた意念の物質化現象と称すべきものであろう。従って地上の人類は飽まで龍神界の統制下にあり、常に不可抗の天然力的威力を以てその意志の通りに動かされる。

個人には個人の守護の龍神(自我の本体)があり、民族には民族の守護の龍神があり、地球には地球の守護の龍神があり、太陽系には太陽系の守護の龍神がある。この太陽神が地上の人類にとりて取りも直さず事実上の宇宙神である……。』

(引用終了)

※浅野和三郎の著書「小桜姫物語」の中に龍神を詳細に紹介した箇所がある。興味がある方は下記目次の45,46,47をご覧頂きたい。
http://paperbirch.com/sakura/index.html


浅野の龍神遠祖説は、アヌンナキが遺伝子改造を行い、現在の人類の祖先を創造したとする説に呼応する箇所もあって、大変興味深い話である。

ここで「龍神」について若干私的な見解と解説を加えたい。一般的に龍神は人として生まれたことの無い高級な自然霊とされている。天候や水利に影響を与えたり、時には人に途方も無い力を授けたりする存在である。「龍神」にも様々なランクがあり、もうすぐ神上がりするような霊位の高い存在もあれば、人々が崇敬することに奢り高ぶりが出て、自らを神と混同して堕落し、人々を惑わすような霊位の低い存在もある。堕落した龍神は色が段々黒くなり、角や髭に手足,鱗が取れて醜悪な蛇のような姿になると言われている。

本来、龍神は幽界(4次元)の存在であって正確には神ではない。(現世の我々から見れば神に匹敵するほどの力を顕すが)人々の願いを神に取り次ぎ、神の意向に従って神威をこの世に顕す役目も持っている。分かりやすく言えば神様の代行役ともいえる存在である。

神社は高級神霊をお祀りするが、神霊は直接神社には鎮座しない。神社は別名「かみがき」とか「かみやしろ」と呼ばれる。「やしろ(社=屋代)」とは「かりそめのしろ(屋)」という意味になる。すなわち神は常に神社に留まっているわけではなく、機に応じて、社に安置されたご神体と呼ばれる依代(よりしろ)に降臨される訳である。

その大切な依代を常日頃守護する役目を持つのが「龍神」をはじめとする高級自然霊である。神は存在する次元が高いため、直接人との交渉を持つことがない。そこでと人との取次ぎを行う役目を担うのが、低次元の存在の「龍神」となる。さらに時には人を助けたり、人に憑依する霊狐とか霊狸と呼ばれる動物霊は、龍神など高級自然霊の活動を補佐する「眷族(けんぞく)」である。「眷族」には他に「狼、馬、鹿、猪、蛇、烏、鳶、鷹、鷲」などがあると言われている。

諸説を総合してみると、優れた霊能力を発揮した新興宗教の開祖と呼ばれる人達には「龍神」が憑依した例が多いとされる。また悪事をなすような宗教家や霊能者には必ずと言っていいほど、黒い蛇体となった龍神が憑依しているそうである。これらの龍神達が善玉レプティリアンであるか、悪玉レプティリアンであるか、はたまた別の存在であるかはあえて言及せず、皆さんのご想像にお任せしたいと思う。

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