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吉宗、元のさやにおさめる

2024-03-12 06:40:02 | 日記

 「暴れん坊将軍」、悪事を働く上司にほんろうされた下役人の話だった。公共事業は莫大なおカネがかかり、それは指名された藩が負担することは、数日前にも書いたが、今回は日光東照宮の改修で十万両事業が持ち上がった。盛岡藩、仙台藩、米沢藩が候補に挙がるが、各藩ともに巨額の支出となる事業を避けようと、差配する奥田勘解由(鹿内孝)にまいない(賄賂)を送り、指名から外してくれるようにお願いする。この構図はずっと続いていたことだ。ほかの2藩は2千両などを送ろうとするが、困窮する米沢藩だけはまいないすら払えず、奥田の怒りを買い、いじわるかのように、事業藩に指名される。しかし、十万両など賄えるはずもなく、江戸家老は責任を取るように切腹する。吉宗は現場を訪れ、手を合わせる。幕政のゆがみを感じる吉宗だった。

 さて、これはお話の背景に過ぎない。主軸は、奥田は雪江(斉藤絵里)というそれなりの地位のある家柄の女と愛人関係にあったが、体裁を整えようと、部下の小山田兵馬(曽我廻家文童)に、昇格とともに雪絵を押し付けながらも、カラダの関係を続ける。

 小田山には、3年付き合い、一緒になる直前だった小料理屋のおふく(東啓子)がいたが、昇進付きの美人妻になびいてしまう。しかし、雪江は「体が弱く、床を一緒にするのを医者に止められている」と初夜を拒んだ。全部、奥田の思惑通りに進む。

 その別れを聞いた吉宗はおふくに接触し、なぐさめる。

 しかし、ちょっとしたきっかけで、奥田と新妻の関係を目撃した小山田は目を覚まして、このからくりに気付き、奥田をやっつけようとする。そこに吉宗も登場。悪者は成敗された。

 小山田は、役所を辞め町人として生きていくことを決意し、おふくに謝り、元の仲に戻る。「め組」で祝言にも似た祝いをしてもらった二人は幸せそうだった。

 幕政に関わる悪事を成敗することと、下の層の人々の幸福を願う吉宗の気持ちがよく出ていた。


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