帰ってきた“いつまでかけるか”

マイペースに日常を暮らす。

短編小説「ウチ」

2012-11-18 14:02:49 | 小説
ウチのごはんは白ごはん。
でも時々茶色や赤。
そんなごはんにも物語がある。
今回はそんなごはんに関する“ウチ”の話。
ウチは今小学三年生。まるちゃんと同い年だ。
弟は保育園に通っている。お母さんが送ってくれている。
お父さんは・・・まあいいや、今のところ、書くのは。

とにかく最近になってウチがごはんを作ることが増えた。
お母さんはパートで忙しいし、作ってあげるとありがとうと
言われる。それはそんなに悪くない気持ち。

それにしても、ごはんはうまい。そして、えらい。
人に育ててもらって、食べられまた人を成長させるのだから。

ごはんはすごい。なにかイライラして怒っているようなお母さんでも
食べるとあっという間に腹の中に入って、きげんをよくするのだから。

そんなごはんだがつらい目にもあっている。
弟がおかずばっかり食べてごはんを残す時。
それは一番つらい時。
それにウチもだが、お茶づけのもとがあると、ついついそればっかり
食べて、ごはんがなんだか雑にされたみたい。

それでもウチはごはんを食べる。弟も食べる。お母さんも食べる。
今度はお父さんに食べさせてあげたいなあ。


完。