帰ってきた“いつまでかけるか”

マイペースに日常を暮らす。

小説「ヒトゲーム」その3

2012-12-24 07:18:28 | 小説
「おい!お前、学校辞めるって!?だったらよ~・・・」
と、急きょ“最後ぐらい花持たせちゃる!”と監督も涙し、
ぼくはとしてはそんな余計なことをと思いつつ、ちょっちうれしかった。
しかし、大事な地区大会もあるのに、そんなタイミングあるのかな?と
思っていた。

ところが、それは徐々にだが“お膳立て”されることとなった。
まず、ベンチ入りがあったところで、おかしいと思ったが、
そしてというか、ついにというか“大事な試合”の“大事な場面”で
“クローザー”みたいな扱いでマウンドに立つことなった。

もちろん人生初といえる檜舞台。緊張しないわけがない。
キャッチャーがサインを出してくれるが、何も見えない。聞こえない。
といううちに自然にかまえてボールを握り、
キャッチャーミットめがけて・・・。