皇紀二六七〇年弐月四日。木曜日。
牛嶋神社を後にし、やはり北上。
別に敗走した徳川幕府ではない。
ちなみに野良狗路くんは初めて参拝したみたいだ。
彼は何をお願いしたのだろうか?
そして此処に着く。
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…ただの公衆便所だが此のアングルをお分かりだろうか?
『北野武』作品のファンには気付いて欲しい。
『菊次郎の夏』のワンシーンで使われた場所である。
自分、一瞬で分かったもの。当時、映画を見て。
やはり幼少の原風景にあるモノだから
すぐに分かる分かる。
味のある公衆便所だが臭いものは臭い(笑)。
此処でテスタメント役の人の逸話を初めて聞く。
そういう事もありながら子供の時も今も夜は歩きたくない
薄暗く汚いトンネルを潜り抜けると…
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小学生の頃に足繁く通った釣堀が。しかも現役!
…だが。
今でもこの使用料に驚きなんだけれど
誰だ、イタズラした輩は!!
『各人』の右の払いを削って『名人』にした輩は!
面白すぎて爆笑しただろうが(そういう問題じゃない)。
掲示板に貼ってあるポスターの
人物の鼻の穴に画鋲を打つレベルだよ、全く。
たくましいな、下町のガキ共は。チクショー。
まあ、此処もあるよね。思い出は。
小学校のクラスメイトと釣りに来て
友人が白い人面魚を釣ってそのまま家で飼ってたの。
ある意味、羨ましかったな。
そんな事もありつつ今回のブラリ散策の
メインともいえる食堂に向かう。
嗚呼、我らの青春の味、カツ定食をたらふくと!
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…アレ!?
此の駄菓子屋の横にあったんだが…。
確かに此の駄菓子屋の横にあったんだよ!
だいたい学校の休みの時期は朝からバイトしているから
此処にあった食堂で昼食。
カツ定食に味噌汁代わりのラーメン一杯、
そして社員の残したあまりにも具の多い豚汁と
ヤキソバをキレイに平らげたもんなんだが…。
悲しいッス、俺。悲しいッスよ。
野良狗路くんと途方に暮れたのは言うまでもない。
ならばともっと北上。
清掃会社ついでに当時、
詰め所として使用していた場所に行くべし。
今も使っているんだろうか?
もし社員達に会ったらイヤだなという気持ちと
でも見てみたいという半々の不思議な感情の中
いざ出陣!
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…ハイ、完全閉鎖ー。\(^o^)/
中を覗くも数年の間は使われてない模様。
全くのもぬけの殻。何もない。
縮小でもしたのか、移転でもしたのか。
此処でもよくあったよ。
何故かトラックの駐車の練習をやらされたり
大量のゴミの分別中に後ろから
「珍念(当時の会社での仇名)~!!」という叫びと
共に後ろからゴミをかぶせられ
振り返るとニタニタ笑う社員の姿が…。
ある、まだ肌寒い日は山積みされたゴミが
パンパンに入ったズタ袋の上でお昼寝。
もうかぐわしい臭いなんか関係ないの。
関係ないというか毎日のようにいるから
嗅覚が麻痺しているか慣れたんだろうね。
何故、其処で寝るかというと率直に温かいから。
お日様に照らされ温かくなっているのではなく
中の生ゴミやらなんやら発酵して熱を発しているのだ。
あとは何処からどう見てもチャルメラおじさんに見える
その場所を管理しているおじさんが
気前よくジュースをくれるので
「これはどうしたんですか?」と聞くと
「あそこから…。」とゴミの山を指を差すので
皆で、さも漫画のようにブッと噴出した事…。
色々と思い出すが現在の状況を垣間見て
やはり2人とも恐ろしく寂しい感覚に襲われた。
落胆するWメガネ。
じゃあ、今度は小学校から中学校の思い出に浸ろうと
大横川親水公園に向けて出発。
端から端まで歩こうと。
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向島の花街を抜け今まで見た事ない道をクネクネ入り
迷いながらも一つの模型屋の前に到着。
まだあったんだー!
やっとテンションの上がってきた2人。
此処は小学生の頃によく通ったもんですよ、うんうん。
我々の世代は第二次ミニ四駆ブーム(四駆郎辺り)だったから
此処で買っては軽量化に失敗し破壊し
破壊しては此処でまた購入するという繰り返しですた。
要するにまんまとタミヤとコロコロコミックの
戦略に翻弄されたわけであって(笑)。
ただこんなに小さかったっけ?
子供の頃はもっと広く感じたんだが。
我々が大きくなったんだな。
それぐらいの時が流れたって事か。
…承知。
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それにしても懐かしいプラモが飾ってあるな。
此処だけが時の流れを拒否してるようだ。
そして我々は遠い記憶と触れ合ったのも束の間
また目的地に向かい歩き続ける。
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味のある橋を渡り野良狗路くんの昔住んでいた
マンションを横目に見てトコトコ歩いてスタート地点まで。
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スタート地点の近くにある集合住宅。
中学時代の同級生も沢山住んでた。
当時からこの状況なので
もはや老朽化が心配される。
当時、此処に住むクラスメイトが
深夜になると11~12階の踊り場に幽霊が出ると
語っていたが真相はどうだったんだろうか。
気になるようなどうでもいいような(なら書くな)。
此処からもバベルの塔(我が家ではこう言う)が
住宅越しに窺える。
…完全に遠近感を無視してるな、完全に。
これでまだ半分ぐらいの高さでしょ?
出来上がった頃には神からの警告で
落雷に遭い崩落するな、きっと(ワースト妄想)。
~まだまだいけますかー?~