平家物語の「扇の的」は、色彩豊かな絵面やドラマチックな展開で、読む人聴く人をワクワクさせる。 華麗な装束の騎馬武者が居並ぶ浜辺、青い海原に
扇の的(那須与一)源氏と平家の軍勢が陸と海とで対峙する夕暮れ時。平家側が「射れるものなら射てみよ」と設けた的は、海上の小舟に立つ竿の先の扇。それを受けて立つ射手