今回はまた不二彦(1911-1994)の文章です。不二彦は青年になるまでずっと夢二について歩いていた上、1994年まで生存していたことから、大正時代の夢二を知る大きな手がかりとなる手記をたくさん書いて
赤穂線の列車は、豊かに実る備前平野の中を進む。途中の邑久は、大正浪漫を代表する画家・...