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NPO法人POSSE(ポッセ) blog

「フツーの仕事がしたい」上映会 報告

 9月28日、「現代のリアル蟹工船」として注目を浴びているドキュメンタリー映画、「フツーの仕事がしたい」の上映会が行われました。本イベントでは、労働や労働組合に関する映像を作成なさっており、今回の「フツーの仕事がしたい」の制作者でもある土屋トカチさんと、ワーキングプア問題などに詳しく、幅広い活躍をなされている雨宮処凛さんをゲストにお招きして、今回の映画作品や、現在の貧困、労働組合の意義などについて議論をしていただきました。当日は約60名の方々にご来場いただき、会場は熱気に包まれ、盛況のうちにイベントをおこなうことができました。

 冒頭に、監督の土屋さんから、この映画の経緯、映画の主人公である皆倉さん、彼の従事する生コンの業務について説明がなされ、その後およそ70分の上映が行われました。
 スクリーンには、生コンのトラック運転手の皆倉信和さんの壮絶な経験が映し出されます。会社からの要請で月552時間というとても考えられない違法状態にさらされ(法定労働時間は週40時間、なんとおよそ3倍の労働時間です!) 困った皆倉さんはユニオンに相談に行きます。しかしその安心もつかの間、会社は労働組合からの脱退を要求し、そのうえ皆倉さんに辞表を書かせようとします。ここからが本当の戦いの始まりでした。会社は工藤という男を雇い、皆倉さんを脅迫します。ユニオンはそれに対して、直接の雇用関係がある東都運輸のみならず、フコックス、さらにはその親会社である住友大阪セメントへ、様々な形での抗議、交渉を行います。結果、皆倉さんなど、東都運輸のもとで働いていた社員は新しい会社で、安心して働ける環境を獲得しました。

 休憩を挟んで、POSSE代表の今野と、土屋さん、雨宮さんによる議論と、質疑応答が行われました。映画の後日談もあり、また、質問をした方々には、驚きや共感、そして感動した思いを熱く語っていただき、会場は大変盛り上がりました。
 さらに並行して土屋さん、雨宮さんからもさまざまなお話がありました。現在の若者は貧困にあえぎながらもそれを自己責任に帰してしまい、結果自分を苦しめてしまうと主張する雨宮さんと、フツーの仕事がしたい、という今まででの日本では考えられなかった願いを持つ若者について語る土屋さん。こうして具体的な状況から、今後の展開に至るまで、幅広く、興味深い議論が行われました。

 このイベントの詳しい模様は、9月に創刊されました雑誌『POSSE』の次号にてお伝えする予定です。我々POSSEでは、今後も若者の労働や貧困を取り巻く様々な問題について、取り組んでまいります。今後の活動にも、ご期待ください。

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POSSEって何?
私たちPOSSEは、フリーターや学生など若者によるNPOです。
下北沢に事務所を置いて、若者の「働くこと」に関する問題に取り組むとともに
、若者が集まり交流し学ぶ場をつくります。
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