→http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/young/h21/index.html
◆フリーターの採用可能性
まず、メディアでも注目されていましたが、卒業後非正規雇用労働者としてしか就労することができなかった「フリーター」に対しては、やはり正規採用が閉ざされる傾向にあることが示されました。
「正社員の求人にフリーターが応募してきた場合、「採用する場合がある」87.5%、「採用しない」8.1%となっている。」
「フリーターであったことをプラスに評価するか、マイナスに評価するかの別をみると、プラスに評価する事業所は3.0%、評価にほとんど影響しないとする事業所は73.8%、マイナスに評価する事業所は18.5%となっている」
◆フリーターが分布する業種
さらに注目されるのが、フリーターを積極的に採用している産業の分布です。過去三年間で、フリーターを正社員として採用したことがある事業所は11.6%。
「これを産業別にみると、「採用にいたった」は宿泊業,飲食サービス業が21.6%と最も高く、次いで生活関連サービス業,娯楽業が15.8%、建設業が13.1%の順となっている」
こうした数値から産業の特徴について何かいうことはできるのか、考えてみたいところです。
◆生活自立型非正規雇用の広がり
さらに、今回の調査では若年非正規雇用労働者の多くが家計を自立している実態も明らかにされました。生計状況について、下記のとおり報告されています。
「就業形態別にみると、正社員は「自身の収入のみ」が51.6%、「自身の収入+他の収入」が44.6%、正社員以外は、「自身の収入+他の収入」が50.9%、「自身の収入のみ」が30.3%の順となっている」
◆若者の離職理由・・・企業規模間格差
最後に、とても興味深かったのが、若者の転職理由が企業規模間で大きな違いをもっていることです。企業規模が小さいと、「労働時間・休日・休暇の条件がよい会社にかわりたい」の割合が顕著に高まっています。中小企業では、過酷な労働が経営を支えている実態が浮き彫りになっています。
「現在の会社で定年前に転職したいと思っている若年正社員について、転職しようと思う理由(5つまでの複数回答)をみると、「賃金の条件がよい会社にかわりたい」が46.7%、「仕事が自分に合った会社にかわりたい」が38.4%、「労働時間・休日・休暇の条件がよい会社にかわりたい」が37.1%と高くなっている。事業所規模別にみると、「賃金の条件がよい会社にかわりたい」では30~99人規模が50.4%、100~299人規模が50.0%と高くなっている。「仕事が自分に合った会社にかわりたい」では規模による差は小さく、「労働時間・休日・休暇の条件がよい会社にかわりたい」では1000人以上規模が17.5%、5~29人規模が41.5%と事業所規模が小さくなるほど割合が高くなっている」
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NPO法人POSSE(ポッセ)は、社会人や学生のボランティアが集まり、年間400件以上の労働相談を受け、解決のアドバイスをしているNPO法人です。また、そうした相談 から見えてきた問題について、例年500人・3000人規模の調査を実施しています。こうした活動を通じて、若者自身が社会のあり方にコミットすることを 目指します。
なお、NPO法人POSSE(ポッセ)では、調査活動や労働相談、セミナーの企画・運営など、キャンペーンを共に推進していくボランティアスタッフを募集しています。自分の興 味に合わせて能力を発揮できます。また、東日本大震災における被災地支援・復興支援ボランティアも募集致します。今回の震災復興に関心を持ち、取り組んで くださる方のご応募をお待ちしています。少しでも興味のある方は、下記の連絡先までご一報下さい。
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