昔からエラ(Ella Fitzgerald)が好きだった。
どのアルバムも素晴らしい
名高いベルリン、数々のソングブック、サッチモとの共演、ジョー・パスとのデュオ、エリントン楽団やベイシー楽団との共演等々。
ベイシー楽団との共演では楽団の持つスイング感、それも強烈なスイングを楽しむかのように歌っている。
それに対しエリントン楽団との共演の時は、不思議な緊張感のようなものが漂っている。
このアルバムに収録されている演奏はどれも微妙に違っているように聴こえる。だが、とても心地よい。
上手く表現できないのだが、曲ごとに少し違うことを試みたのかもしれない。
素晴らしいアルバムだ。
Azure のエンディングでは、エラが突然必然性が感じられないような短いスキャットを歌う、そしてエリントンのピアノで終わる。とても不思議なエンディングだ。
アメリカは多くの実力のあるジャズ・シンガーを輩出してきた。それは今も続いている。
その中でもエラは別格の存在のように感じている。
珈琲パウエル 店主
