何とはなしに本棚の整理をしていて、手塚治虫の短編集を何年ぶりかで開いた。
そこにあった、1973年発表の「悪魔の開幕」。久しぶりに読んで、ちょっと鳥肌が立った。
「……丹波首相は自衛隊をはっきり軍隊といいきり……
国民のすべての反対をおしきって憲法を改正してしまった
しかも! 核兵器の製造にふみ切ったのだ
−−−日本が中国やその他の国の圧力から東南アジアの勢力をまもるという名目でだ!
この三年間 国民の反対運動はことごとく鎮圧されてしまった!
何万人かが官権(←官憲?)に殺され罪を被せられた
もちろん 野党は丹波首相の非常大権のもとで まるで手足をしばられた猫みたいなものだ……」
ちょっと待て。これの何割かは、もう既に起こってないか?
絵空事と思って昔みたいにニヤニヤと読んでいられるのか、これ?
共謀罪って、これの実現に向けてのものだよね?
残りの話も、これから起こっていくわけ?
あんな、
バンカーにごろんごろん落っこっていくようなマヌケな男のもとで?(爆)
それだけは勘弁だよ……