「そうかい、おまえがね!」と、魔女のおばあさんは言いました。
「そうさね、わたしのしっていることといえば、その王子が
太陽の東、月の西のお城に住んでいるということだけさ。
おまえには、とても、そこまでいかれやしないよ。
だけど、とにかく、わたしの馬を貸してあげるから、
それにのって、このつぎのおばあさんのところへいってごらん。
ことによると、そのおばあさんが、なにかおしえくれるかもしれないよ。
むこういったら、馬のひだりの耳のしたをちょっとたたいて
家にかえるように言っておくれ。
それからちょとおまち、この金のりんごをもっていくがいい。」
”太陽の東月の西” アスビョルンセン編
岩波少年文庫 から
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