PRESSMAN GOGO

オートバイスポーツ、トライアルを中心にディレクター生野涼介が日々の気がついた事、取材した時の思いなど、日常のブログです。

全日本トライアル第5戦 中国大会

2015-09-07 23:22:59 | 日々の事
全日本トライアル史上、まさに最低の試合。
なんたって、優勝した小川友幸選手の減点が3桁です。
残念ながら最下位になってしまった佐藤優樹選手にいたっては、133点。
12セクション×2ラップ+2SSなので、フルペナルティーでも130点なはずなのに、それを越えてしまっているのです。
※佐藤選手はおそらくパンチ打ち忘れがあったため、2ラップ目の第11セクションで10点のペナルティーを加えられています。
そして優勝から最下位までの点差が30点しかないというのも、過去になかったことではないでしょうか。
さらにスーパークラス全員の合計で、クリーン数が9個と2桁にとどかないのも、この試合の異常さを理解する材料になるかもしれません。

昨年は大会前日にゲリラ豪雨に見まわれ、大会当日は降らなかったのにもかかわらず泥地獄と化した原瀧山での闘い。
今年は前日は曇りでしたが、大会当日は朝から雨。それもかなり激しく降り、セクションはこの状態です。




今回併催されたオープントロフィーレディースは走破不可能として、セクション5から8までが閉鎖。
残されたセクションも走る選手ほぼ全員が5点で、これは全員オール5点でタイムで勝負が着くのでは、と思われたほどでした。

スーパークラスも泥から加速しての岩登りを上がりきれず、次々と滑り落ちていきます。
なにしろタイヤが全くグリップしないので、ステアテクニックも何もあったものではありません。


前回マシン不調でまさかの3位に沈んだ小川友幸選手。今回は絶対勝たないといけない試合なのですが、1ラップ目の順位はなんと4位。


同じく泥地獄だった昨年は、それでも林を抜け上の比較的乾いたセクションに出れば、どの選手もクリーンが可能だったのですが、今年はそこもヌタヌタ。
さらに先を走った選手が岩に泥を塗りつけていくため、まったく前に進みません。
早周りをしていた小川毅士選手でもこの状態。

友幸選手も第6から後ろは全部5点で、4位を抜け出すチャンスを掴めません。


とは言っても1ラップ終了時点で、トップの黒山選手との差は5点しかありません。
諦めず泥に向かっていくチームは、こんな顔になっています。


試合は2ラップ目。雨が上がったのは観客にはいいことですが、選手にとっての状況はさらに悪化します。
雨が降っていればせめて流れていた泥が、粘土の塊と化してきたのです。

ところが友幸選手はここからとんでもない頑張りを見せます。
黒山選手が3点だった第2をなんとクリーンしリズムを掴みます。そしてそこからじわじわとトップに迫ります。

黒山選手が5点で悔しがるセクション。

友幸選手はいくつかを3点で抜け、ついにトップに出ます。


2ラップが終わり友幸選手は黒山選手を3点リードして、勝負はスペシャルセクションになだれ込みます。

普通SSは既存のセクションを再使用する場合、設定は難しく変更されます。もしそうなればSSは全員が5点で、友幸陣営は逃げ切れる計算になります。
ところが今回はそうすると完全に走破不可能になるため、前代未聞、SSは優しく変更されました。時間も1分から1分半に延長。

SSふたつをなんとしてもアウトしないと逆転される危険がある友幸選手は、こんな状態になっても転倒をこらえてセクションを走破します。

黒山選手は最終セクションをクリーンすれば逆転優勝ではあったのですが、今回の設定ではそれは不可能。
第5戦では残念ながら優勝を逃してしまいました。
それでも黒山選手は最後までクリーンを目指し、1点を着いてしまった瞬間に大声を上げるという感動的なトライを見せてくれました。

優勝 小川友幸 減点103 c2
2位 黒山健一 106 c1
3位 小川毅士 113 c2

4位 野崎史高 114 c2
2ラップ目は友幸、黒山、野崎の3人がお互いを牽制しながらのトライ。このため一人先を走っていた毅士選手の情報が全くありません。
ゴールしてみて、野崎選手は1点差で毅士選手にかわされ、1ラップ目の2位から4位まで順位を下げていたことを知りました。
5位 柴田暁 116 c2
6位 加賀国光 122 c0
7位 野本佳章 122 c0
加賀国光選手は久しぶりの6位入賞。

これは減点もクリーン数も1点の数なども全て野本佳章選手と同じで、タイム差での表彰台獲得でした。
喜ぶ加賀選手に対し、野本選手は「なんとか3点でと頑張って結局5点。あんなに頑張らなければ時間節約して6位になれたのに」と悔しがっていました。
8位 田中善弘 124 c0
9位 藤原優樹 126 c0
10位 砂田真彦 126 c0
11位 成田亮 127 c0
12位 吉良祐哉 130 c0
13位 佐藤優樹 133 c0

スーパートライアル2015 第4戦北海道大会

2015-09-02 23:12:41 | 日々の事
色々あって、まずは取材に、そのあおりで編集にかなり苦労した北海道大会。
なんとか中国大会に間に合わせて製品化です。



今回はトップの4人も、続く5位〜7位、さらに8位〜13位もそれぞれ1点を争う大接戦。
SSの最後の最後まで激しい争いが続きます。
選手にとってはここの結果が、1年を大きく左右するちょうど真ん中の試合。
そこでそれぞれどんな闘いをしたのか、今回は97分に渡ってじっくりご覧ください。

以下DVD紹介文から。

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2015年シリーズの折り返し点となる、第4戦北海道大会。
ここまで2勝1敗の小川友幸に対し、黒山健一はまだ1勝。2位さえ逃した大会があるため、もしこの北海道でも勝てなければ、タイトル奪還は事実上不可能となるであろう。しかし一瞬で転倒を招く北海道のセクションは、黒山のクリーンを拒んだ。
一方小川友幸にとっては、ここはタイトル獲得に王手をかけるはずの大切な試合。ところが小川も信じられないミスを重ねてしまう。5点に苦しむ2人をかわしてトップに立ったのは、昨年全日本初優勝をとげた小川毅士であった。
さらに優勝争いには野崎史高も加わり、最後の最後まで1点を争う大接戦が展開されていく。
特典映像は、併催されたエキシビジョン125クラス。超若干13歳の武田呼人選手が、国際B級のセクションに挑む。

CM動画はこちら!
http://youtu.be/uaV20ZdGH9o

ウエルカムプラザ30周年

2015-08-31 00:22:46 | 日々の事
開設からJust30年!というイベント開催中とのことで、青山の本田技研本社にあるウエルカムプラザに行ってきました。




この企画に合わせたヒストリカルバイク展示は、5台。



RC181(1967年)
空冷4スト4気筒DOHC4バルブ499.6cc 85馬力以上/12,000rpm 車重151kg 最高速260km/h以上
マン島TTで優勝。1967年ロードレース世界選手権ではメーカーズ/ライダーズランキングでMVアウグスタと同点2位。


NSR500(1997年)
水冷2ストV型4気筒ケースリードバルブ499cc 185馬力以上 車重131kg以上
1997年GP500クラスで15戦全勝。チャンピオン M・ドゥーハンを生み出す。


RC213V(2013年)
水冷4ストDOHC V型4気筒1000cc 230馬力以上 車重160kg以上
2013年ロードレース世界チャンピオンマシン。ライダーのマルク・マルケスは世界戦史上最年少で最高峰タイトル獲得。


RS250R-W(1985年)
水冷2ストV型2気筒ケースリードバルブ249cc 70馬力以上
1985年250cc0クラスでチャンピオン獲得。ライダーはF・スペンサー。


RC145(1962年)
空冷4スト2気筒DOHC124.68cc 24馬力以上/14000rpm 最高速180km/h以上 車重103kg
1962年ロードレース世界選手権125ccクラス10勝。ライダーはL・タベリ。

どれもホンダの歴史を作った名車ですが、展示してあるバイクの中では新しいものより旧車に愛着を感じます。
例えば、RC145のフロント周り。このドラムブレーキ冷却用の、左右非対称の穴とか。

まだまだ未完成なのはわかるんですが、これからもっともっと良くなっていくという期待感というか、それに賭ける作った人の情熱が伝わって来るんですよねえ。

しかしオフロードバイクが皆無なのはなぜ?
模型の展示スペースから、かろうじてこれだけ発見。




トライアル関係に至っては、ホンダの年間レーススケジュール表にあった、小さな写真のみでした。






オフ車がなかったのは残念だけど、まあ30周年のイベントとしてはこんなものなのかな。
ただ何か不満が残るのは、30年の間に僕が変わってしまったせいなのかも知れません。
というのも、今回の展示からは未来が見えませんでした。なんかもっと、未来に期待させる内容でワクワクさせてくれるものがほしかった…
バイクに乗り始めたまさにあの30年前、「うわお!コイツは僕をどこに連れて行ってくれちゃうの?」というあの興奮は、もう戻ってこないのかなあ。

これは入口に展示してあった、仮面ライダーのバイク。

今の時代は、仮面ライダーすらバイクに乗らなくなっちゃっいました。
あともう30年たったら、果たしてホンダは再びこういう企画ができるのかなあ。
オートバイ業界、これからいったいどこに走って行くんでしょうねえ。

ショールームではホンダ30年の歴史を振り返るクイズもやっていました。
やってみたら「さすがですねえ!」とホンダスマイルさんから褒められて全問正解。

小学校以来の花丸と、賞品のチョコレートをゲット出来たのは、まあ良かったかな(^^)


モーターゲームス

2015-08-22 11:46:32 | 日々の事
お陰様でご高評をいただいております、モーターゲームスYossyレポート。
野本選手登場としては最終回の、第3回ナレーション録りをやってまいりました。

ナレーターは今回も清水ミネヲさん。今回もお声も頭も光っております。


第3回目のテーマは、トライク。

デイトナに取材行った時山ほど見たけど、GL1800とかハーレーとかを3輪に改造している、アレです。
アメリカの輸入圧力で法律が変わり、日本でも比較的身近な乗り物となりました。


しかしシンプルを極めたトライアルとは真逆の世界。
過去2本のヨッシーレポートのように手持ちのお宝映像もさすがになく、インタビューするヨッシーもわたくしも知らない世界にちょいと苦労。
でもヨッシーのキャラクターを活かして、一部放送コードすれすれの楽しい作品に出来たと思います。




番組には入れませんでしたが「スタンディングが苦手なライダーでも、これなら大丈夫ですね」の質問にYossyは
「そーなんですよ。僕なんか… 何を言わせるんですか!」でした(笑)


放送は8月31日の夜9時から、Jスポーツ3。
見られる環境をお持ちの方は、お楽しみ下さい!

モーターゲームス

2015-07-28 14:13:04 | 日々の事
久しぶりに、Jスポーツの番組を担当。
昨日はそのナレーション録りでした。


ナレーターは過去ずっとわたくしの「アウトドアトライアル世界選手権」を担当してくれた、清水峰夫さん。
プロデューサーが「そんな巨匠にやってもらったら、ギャギャギャ…ギャラが!」とビビってましたが、そこはそこ、長年のお付き合いで交渉成立。
あらためて、人の繋がりは大事にせんといかんですねえ。
新しい名刺ではお名前が「清水ミネヲ」になっていたけど、ご本人が「顔と似合わぬ」と謙遜なさるあの説得力のあるお声は健在でした。


今回の番組名は「モーターゲームス」
http://www.jsports.co.jp/motor/motor_games/

主に四輪のドリフトを中心とした番組ですが、私はこの中の二輪部門、特に野本佳章選手を担当です。




ヨッシーのほかに、こんな映像もありますよーん(*^o^*)


まず第1回目の放送は、8月3日(月)の21時。
http://www.jsports.co.jp/program_guide/56251.html
ヨッシーの喋りもライディングも見事でしたが、このコーナーを作れるのは世界でもオレだけだぜ!というわたくしにピッタリの内容に出来たと思っております。
そしてわたくしはこのチャンスに、とヨッシーだけではなく全日本トライアルの試合や、全日本で撮らせてもらった加賀国光選手、藤原慎也選手なども入れちゃいました(^^)

お影様で番組は無事完成。まずはトライアルに興味を持ってくれたプロデューサーに感謝ですが、その作品をプロデューサーが「これは画期的に面白い!」と喜んでくれて良かった!

モーターゲームスのヨッシーコーナーは全部で3回。上記8月3日の他に10日、31日にも放送予定。
もし見られない場合でも、しばらくするとDVDで販売されます。お楽しみに!

ところで機材的には日進月歩の放送業界ですが。このナレーションスタジオには、こんなものが。

あれ?耐震装置とかじゃなくて結構原始的。とりあえずスタッフ分に足りないんだけど(笑)

野本佳章選手 デモンストレーション

2015-05-30 22:58:24 | 日々の事
こんなイベントがあるというので、取材に行ってきました。

え?プロレス?
いえいえ、それのこの部分です。

イベントの主催は、エフエム戸塚という横浜のコミュニティーFM放送局。

映像がないとわかりにくいプロレスを、なんでFM局が? さらにそれにどうしてトライアルデモが加わったの?? などと色々疑問は湧きますが、そこはイベント業界内の深いつながりによるようです。
何はともあれこんな形でトライアルが取り上げられるのはありがたいことです。

今回のデモライダーは、野本佳章選手。

イベント前にヨッシーのBeta Evoを興味深く見ている人がいたので、声をかけてみました。

トライアルマシン見るのは初めてだろうからちょっとウンチクでも垂れてやろうかと思ったら「いやあ僕、昔TY175乗ってたんですよお」と意外なお答え。
「でも外車って見るの初めてなんです。さっき東戸塚駅前を歩いていたらビラ渡されて、それにトライアルが載っていたんでビックリ。僕はスタンディングも満足にできないうちにやめちゃったけど、今当時のライダー仲間に電話して、そいつも藤沢からこっちに向かっている所なんです」って、それはすごい。
街中でトライアルやると、こういう効果もあるんですねえ。

さてイベントは、まずは派手やかな女性のダンスから始まります。







出番はまだまだのヨッシーは、元気な女の子のパフォーマンスににっこり。

やがてステージには一段ときらびやかな女性が登場。おっとぉ、これはきっとラスボスに違いねえ。

ヨッシー、見とれてないでそろそろ出番ですよー。


というわけで、いよいよトライアルデモが始まります。やるときはやるヨッシー、キリッとスタンバイ完了。

でも今回はプロレスがメインなので、会場がめちゃくちゃ狭い!

さっそうと登場したものの



リングの周りはウイリーやジャックナイフをやるだけで、もうギリギリのスペース。



それでもヨッシーの力いっぱいのトライは、お客さんにかなり喜んでもらえたようです。


ヨッシーは見えにくいところでも、細かい技を織り込んでくれます。




もう少し見えやすい技、という訳でステージの上にプロレスのレフェリーを呼び上げて、人間飛び。




そして最後はやっぱりバックフリップ。

しかしリングはあまりに狭く、リハーサルではホントに飛び出して落ちてしまったそう。
このため後輪位置は、全日本スーパークラス並みの厳しさです。

でもさすが。しっかり決めてくれました。





おっと落ちるぜ、危ねえ!


トライアルデモは大成功のうちに終了です。


そしてステージはプロレスに早変わり。

この団体は「大日本プロレス」といって、映画「お父さんのバックドロップ」を観たことある人なら、あそこに出てくる「新世界プロレス」とは彼らの事です。
あ、もしかして「バックドロップ」と「バックフリップ」繋がりでヨッシーが呼ばれたのかな?

まるでアンダーガードのような背中。うーん、どの道もプロは鍛え込んであるなあ。

プロレスは、正統派同士のガチンコ勝負から始まり

悪役どもがギャグを織り込んだパフォーマンスも。



この「徐行」の標識でバコーンとぶん殴られて、ぶち切れたレスラーが取り出した凶器がすげえ。



プロレスの凶器って栓抜きかと思っていたけど、栓抜きなんてTY175の時代でももうなかったかもだもんねえ。
あれからトライアルマシンもテクニックも進化したけど、プロレスもどんどん進んでいるんだなあ。

という訳で、いろいろあってトライアル以外も楽しいステージでした。
この様子はまたまた「スーパートライアル」に収録予定だけど、今作っている九州大会には全日本チャンピオンのデモが入る予定。
なので今回のデモンストレーションは、北海道大会の特典映像かな?
ヨッシーファンの皆様、今しばらくお待ちくださいませ。

スーパートライアル2015 第2戦近畿大会DVD

2015-05-20 10:00:18 | 日々の事
お待たせいたしました、今年の全日本トライアル第2戦近畿大会のDVDが完成です。
発売は一応6月1日からになっていますが、例によってご連絡いただければもう少し早くお届け出来る予定。

今年はスーパークラスが14人にもなってどうしようか悩んでいるんですが、今回も14人撮れた限りのトライをみっちり入れてあります。
3ラップが終わった段階で長さは90分ほどだったのですが、SSがまた面白くて結局2時間をちょい切るまでになってしまいました。
さらに特典映像に世界選手権日本大会直前記者会見で、ホンダ本社で開かれた藤波選手やボウ選手のトークショーを入れたので、またまた1枚のDVDに収まるぎりぎりの長さです。
まあトライアル界は九州大会も終わりしばらく全日本もありませんので、ゆっくりご覧いただければと思います。
まずはCM動画をお楽下さいませ。
http://youtu.be/JRV6Us7UlQE

スーパートライアル2015 第2戦近畿大会DVD CM


以下、DVD紹介テキストです。

--------------

とにかく落ちる、落ちる。
名阪スポーツランドに用意された8セクション×3ラップと2つのスペシャルセクションは、ほとんどが行けるか落ちるかのギリギリの設定。
ここに挑む日本のトップライダー達が、ステアから、ヒルクライムから、飛びつきから、次々と落ちてくる。
マシンが真っ逆さまに、あるいは泥水にはまり水も滴る選手たち。厳しい中にも全力で挑む爽やかさが印象的な試合となった。
開幕戦で優勝、完全復活を果たした黒山健一は「昨年から数えると3連勝になる予定です」と勝ちにこだわる。逆に昨年後半から勝てなくなっている小川友幸は、親友藤波貴久の応援も受けてオールクリーンを目指すほどの切れ味を見せる。さらに今年乗り換えた2ストマシンに慣れた野崎史高、優勝経験で階段をまたひとつ上がった小川毅士らも、SSの最後まで目の離せないトライを続けた。
特典映像には、世界選手権日本大会直前記者会見を収録。藤波貴久、トニー・ボウに若干17歳のハイメ・ブスト、さらに小川友幸、柴田暁が素顔を見せる。


2015年全日本トライアル第2戦 近畿大会

2015-04-21 10:30:26 | 日々の事
「それ、言っちゃいます?」と笑う小川友幸選手。
「実は勝ったのは久しぶりなんですよね」というインタビューに答えての事です。
もちろん友幸選手の優勝を祝して空気を読んでの質問でしたが、ハードなセクションに最後まで落ち着いた走りを貫いての表彰台テッペンでした。


今回は野崎選手と最後まで争った友幸選手。
SSをひとつでも失敗すれば逆転されるというところで、まあ粘る粘る。ヒルクライム最後、あと一歩でアウトだけど前に進まない!という場面で何度も後輪を地面に叩きつけてグリップさせてクリーン。
本来なら逆転のチャンスをフイにして悔しがるはずの野崎選手も、腹を抱えて大笑いというトライでした。

雨が心配されたこの大会ですが、確かに朝方は降ったものの第1セクションからは上がり、途中時々青空も覗くくらいの空模様。
毎年のことですが、第1はスーパーにとってはほぼクリーンセクション。
勝負は第2からとなり、これがマーカー規制で昨年よりも難しくなっています。




「大体は行けると思うんですけどねえ。第2だけはマジ怖いっすわ」と言っていた藤原選手は試合開始早々でここをエスケープ。
2ラップ目は「いやあ他の人から行けぇ行けぇ言われたから」とチャレンジしますが、やはり落ちてしまい、その背中にバイクが降ってきて一時は現場に緊張感が走ります。

でも幸いなことに怪我はほとんどなく、立ち上がる藤原選手。
「オッサは軽いから良かったな」「お前はタレントなんやから、顔だけは怪我すんなよ」などと冷やかされておりました。

以下はその第2セクション、1ラップ目の各選手。


最初のトライの加賀選手は1点で上がり、もちろん凄いんだけど「あれ、意外と登るのかな?」
でも次の吉良選手は5点。


佐藤選手は上まで届かず中腹からずり落ちてしまいます。


野本選手は上まで届いたのですが、お父さんに「ちわーっす、バイク便のお届けっす」状態。




成田選手は失敗したものの、最後までマシンをコントロール。


砂田選手は滑り台状態で5点です。


斎藤選手は上まで届いたんですが、そこでパッタリ。


小川毅士選手。なんときれいにクリーン!


柴田選手はこのあと着地で足を出すものの、3点でアウトします。


最近ちょっと元気がないという善弘選手は、その全開アクセルワークを活かせません。


2スト300ccの野崎選手はきれいに登って0点。


黒山選手もクリーンです。


最後を走る小川友幸選手。

さすがにここはきれいに上ったのですが、このあと一旦下りてからもうひとつの登りで1点を着いてしまいます。

でも第3セクションでは友幸選手はクリーン。対して黒山選手はこうなってしまい、試合は予想のつかない動きになって行きます。


行けるか落ちるかの設定が多かったこの大会。
他にも思わず声が出てしまいそうな転倒、拍手のクリーン、それに笑いがとれるトライも沢山撮ることが出来ました。
さて、九州大会までに編集上がるかな? 頑張ろう!

優勝 小川友幸 13 c20
2位 野崎史高 17 c15
3位 黒山健一 33 c13
4位 小川毅士 41 c11
5位 柴田暁 73 c5
6位 田中善弘 89 c5
7位 加賀国光 95 c4
8位 斎藤晶夫 97 c3
9位 野本佳章 100 c5
10位 成田亮 101 c3
11位 藤原慎也 104 c3
12位 砂田真彦 117 c2
13位 佐藤優樹 118 c1
14位 吉良祐哉 124 c0







全日本トライアル第2戦 近畿大会前日情報

2015-04-18 19:15:27 | 日々の事
春らしい快晴の奈良。でも明日は雨とのウワサも。

今回のスーパークラスは8セクション3ラップ。
設定はほとんど昨年までと変わらないものの、マーカーの位置やアウトの設定が微妙に変わったりしています。
全体に難易度は上がっているんですが、小川友幸選手、黒山健一選手らは「オールクリーンも可能」と言います。
「ただそうは言っても毎年思わぬ減点を取ってしまうので油断はできません」とのこと。

開幕戦では調整時間の不足で思わぬ足付きを連発してしまった友幸選手。その後もなかなか練習に専念できない日が続いているそうですが、今日の練習では問題は感じないとのこと。
一方の黒山選手は「目指すは2連勝ですね」の質問に「去年の最終戦から数えれば3連勝ですね。頑張ります」と完全復活の自信を見せます。
他、開幕戦ではマシンに慣れきっていなかった野崎選手、タイムペナルティーなどがなければ3位がとれていたかもしれない小川毅志選手らも、当然狙いは優勝のみ。
他、スーパークラスが2回目となる藤原、砂田、佐藤、吉良選手らもどこまでセクションを攻められるか楽しみです。

この会場は雨が降ってもそれほどライダーにとっての条件は変わらないとのこと。
行けるか落ちるか、という厳しい設定の中での闘いが始まります。



東京モーターサイクルショー デモンストレーション

2015-04-10 11:13:05 | 日々の事
展示ブースで沢山のバイクを見ましたが、やっぱりオートバイは動いてなんぼ。
というわけで、デモンストレーションの会場に移動。うわあ、お客さんいっぱいだあ。


今回のライダーは、この3人。まずは成田亮


成田匠は、電動バイクで登場。


そして野本佳章。


デモはフリー走行から始まり。盛り上がっている所にバイクが突っ込んで行きます。





実はなかなか見られない、兄弟ウイリー。

瞬発力がエンジンマシンとは違う電動バイクですが、いやあ、乗る人が乗ればすげえんですなあ。




かつてのスタジアムトライアルの名MC、ジャッキー浅倉さんの軽妙なトーク。
スタンディングにマイクを突っ込むと、集中力が乱れて意外と足をつきやすいなんてことも知っています。


2年前の同じデモではスタンディングが苦手と漏らしていた野本選手。その後特訓したのかな?


定番「お客さん体験スタンディング」も、なかなかの盛り上がりです。


このあとは、ミニコンペ。匠選手が設定したラインで亮選手とヨッシーがマジに競います。

んが、野本選手はここを下りて上がるターンで足着き2点。

亮選手はクリーンで勝利です。


負けたヨッシーはここでヘルメットを交換。

世界で何人も出来ないという、この技を披露です。

このバックフリップ、よっぽど人気なんでしょう、さっきまではいなかった観客が駆けつけて見物です。



隣のイベント会場にいたコイツも来ればよかったのにねえ。

後日スポンサーのこの方も来たようですが、デモは見られたのかなぁ?

そういえばわたくし、つい先週スカイツリーで実物大マクロスなんてものも見ていました。

東京は今ロボットだらけなんですねえ。
マクロスやパトレイバーには詳しくない私ですが、このパトレイバーってのは公道仕様でナンバーが付いているのね。

こりゃ重量税が高そうだなあ。

巨大ロボットも見守る中、デモンストレーションは大盛り上がりのうちに無事終了です。





この様子は、おそらく来週発売できる「スーパートライアル2015 第1戦関東大会」に特典映像として収録予定。
ぜひDVDでお楽しみ下さいませ。