夫婦なんてぇものわぁ…長く暮らしているてぇとぉ…空気みたいになるもんですな。
志ん生師匠がそう言ったかどうかは別として、夫婦てぇものは、惚れあって一緒になるんだけど、長い人生の間に形もそのスタンスも変わってくるものだ。
「好き好き大好き愛してるぅ」
大抵はそんな感じで付き合って、やがて同じお布団に入って前述の「好き好き大好き…」が結婚という形に収まっていくワケです。
「幸せな家庭を二人で手を取り合って築いていこうね❤️」
そんなふうにつがいとなって生活していく。
やがて子宝に恵まれたりして幸せはピークを迎える…はずなのだが、このあたりから男の方は分が悪くなりはじめるのね。
「女は弱し、されど母は強し」
そう、彼女からフィアンセ…そして妻に進化したつれあいはさらに母という最終形態になるにおよびその力は最大になるのである。
その段階まで来るとほぼ夫などという存在は、そのランクをどぉーんと下げて最早しっかり稼いで来なさいよ!の対象となるのである。
いわゆる…
「雌鳥すすめて雄鶏時を作る」
なのだ。
雄鶏は寂しくなり、あるものは他所に雌鳥を求め、またある者は独りの世界…趣味に身を沈める。中には勇気ある者は「つがい」と言うシステムから逃れていく。多少の出費は覚悟の上だ。
さて、ここで古今亭志ん生師匠。
お馴染みの落語、
「替り目」
ネタバレになるからここでは詳しく書かないよ。
でもね、案外男はそんな気持ちをもっているのだ…すくなくとも私ゃそうなのだ。
だからさぁ…
もう少し優しくしてよね。
ホント頼むわ。
浮気しちゃうぞぉ!
…まぁね、甲斐性のないしょぼくれオヤジだからモテないんだけどさ。(苦笑)