?「藍子。」
「……来てくれたんだ。」
?「そりゃあ、無視するワケにはいかないよ。
かわいい妹のお呼び出しだからねえ……あ、はいこれ手土産。」
「…ありがと。
やっぱり、頼りになるのは弦兄ちゃんだなぁ…」
【 妹川 弦次郎(せがわ げんじろう) 】
「うん、頼ってくれるのは嬉しいよ。 それでさ、僕に頼みってなあに?」
「……まあ、恥ずかしいけど、…いつものビョーキ」
「ふうん?」
「この家の人達にさ、私は天涯孤独だーっ、て……言っちゃった」
「そりゃま、今回もまたカッコイーこと、言っちゃったね。」
「私、この家の人達に、本当は家族がいるって、打ち明けたい。
でも……恥ずかしいし、怒られるかも…もうここで暮らせなくなるかも、だから、」
「うん。」
「……兄さん、手を貸して、…くれる?」
「…ああ、いいとも!
かわいい妹の為なら喜んで手でも足でも貸すよ。
じゃ、これから僕もここに住まわせてもらう。その方が藍子の力にもなれそうだし。ね?」
「え、…いいの? 結構いい土地に住んでたんじゃ、」
「別にこだわりがあるとかじゃ全然ないし。職場から近かったってだけさ。
僕としては藍子と一緒に住める方が嬉しいよ」
「……ありがとう。助かる」
「早く皆に打ち明けられるといいね。 大丈夫、きっとうまくいくよ。」
「……、うん。」
おわり
おまけ
「トウキョウガニッ(ドヤァ)」
「??? 蟹?」