名もない小さな花
ひっそりと
咲き
風に吹かれ
雨に打たれ
ひと時の
平穏の中に
ゆっくりと
花を咲かす
月明りの下
風の音に
身を委ね
ほのかな香りを
運ぶ
明日
静かに消えゆく
名もない花
あなたに
出会えて良かった
傍にいてくれて
この広い宇宙で
あなたに出会えたのは
奇跡
神様ありがとう
知り合うチャンスを
くれて
ありがとう
一緒に歩いてくれて
あなたは神様からの
最高の贈り物
あなたに出会えて
良かった
この世のものは
すべて限りあるもの
青い空を自由に飛びまわる鳥も
爽やかな風に吹かれ
誇らしげに咲く花も
限りあるもの
永遠なものはなく
いつか
必ず終わりは来る
苦しみも怒りも
悲しみも
いつかは終わる
目を開いて待ち望もう
新しい希望に向かって
必ず日は登る
必ず
明日は来る
明日は今日よりも
必ず
輝く
素直になれない
愚かもの
美味しいものを
美味しいと言えない
美しいものを
美しいと言えない
この心の狭いものをどうか憐れんで欲しい
楽しいときに
笑えばいいのに
誰かの顔を
うかがって
許可を待つ
泣きたいときも
苦しいときも
平気な顔をしている
本当のことを
言ってはいけないから
ああ
ひとりになって
大声で
叫びたい
誰もいない場所なら
素直になれるかもしれない
忘れない
あなたのこと
澄んだ小川で
魚を追いかけたね
水しぶきをかけあった
キラキラ輝いている
小川の中に
笑い声を
閉じ込めたね
永遠に続くと思った
あの澄んだ声が
風に乗って
今も水面に
木霊している
楽しかった
忘れない
あなたのこと