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rx1950レビューその2 CPU・メモリ

2006-01-19 23:52:33 | iPaq rx1950
前回から随分時間がたってしまいましたが、rx1950レビューの第二回です。
今度はCPU・メモリなどについてです。



CPUそのものは問題なし

 rx1950のCPUは一般的なPocketPCに搭載されているIntel PXA2xx(いわゆるXScale)ではなく、Samsung SC32442 300MHzです。これはIntelとSamsungの共同開発により、PocketPCにつくられたARM互換のプロセッサなんだそうです。そのわりにはあまり使われていないところを見ると、あまり能力の低いCPUなんじゃないだろうか。実際に触るまではそんなふうに思っていました。
 しかし実際はそれほど悪いものではありません。ビットレートの高い動画の再生などはさすがに厳しいものがありますが、OSそのものの動作は時折もたつきはするもののなかなか快適。高負荷の処理をいくつもさせなければ、実用上困るようなことはありません。CPUに関してはそこまで不満は無いのです。


OS側でもSamsung SC32442 300MHzと認識している。
XScaleに慣れているとちょっと面食らう。




やはりメモリは不足気味

 rx1950に搭載されているメモリは、RAMが32MBにFlash ROMが64MBです。しかしこのうち半分以上はOS側が使ってしまうため、ユーザーが使える領域はRAMが12MB、FlashROMは30MBだけです。


 このうちデータ領域であるFlashROMの30MBという容量にはとくに不安はありません。GS Finder+、tdLauncher、UK Tenki、UK Today Ex、PocketTweak、TRE、SmallMenu、Macromedia Flash Plugin、Next Train、などなどかなりの数のソフトをインストールしましたが、それでもまだ15MBほど残っています。TCPMPやぷよぷよフィーバーなどの数MBある大きなソフトをSDカードに置くようにすれば、FlashROMの容量に困ることは無いでしょう。
 問題はRAM、つまりプログラム実行領域の空き容量です。12MBという容量は、なんでもできるとはお世辞にも言えない量です。例えばWindows Media Playerで音楽を聞きながらInternet Explorer Mobileでネット閲覧をするといったことは、プログラム領域を常に40MBは確保できたe550GXならば朝飯前だったんですが、rx1950でこれをやるとあっという間に残り容量が7MB程度になります。画像の多いWebページを開いたりすると、IE Mobileだけしか起動していないのに残りメモリが2MBほどになることもあります。最悪の場合は2MBを割り込んでしまい、メモリ不足によりOSが勝手にIE Mobileを終了させてしまう、なんてことも起こります。WMPとIE Mobileにもう一つソフトを動したら動作が緩慢になってしまい、愕然としました。

 やっかいなのがWindows Mobile 5.0から「FlashROMはデータ記憶領域、RAMはプログラム実行領域」ときっちり固定されてしまったこと。従来メモリの少ないエントリー機では、プログラム領域をできるだけ多くして常に軽快な動作を確保できるようにするため、本体内蔵メモリではなく外部メモリカードにデータを置くのが一般的でした。アプリは一部を除いて全てメモリカードにインストール、データもメモリカードに保存。このようにしてエントリー機をより快適に使うよう工夫ができたのです。


 しかしWM5.0になって、データ領域とプログラム領域の大きさを変更できなくなりました。つまりどんなに頑張ってデータをメモリカードに追い出したとしても、rx1950のプログラム実行領域を12MB以上に増やすことができないのです。おかげで今までe550GXでは常に5、6のソフトを起動しっぱなしにしていたんですが、rx1950になってからは3つ程度が限界になってしまいました。


IE Mobileと2++とWMP稼動中のメモリ状況。
残りメモリが2.52MBというのは目も当てられない('A`)


 プログラム領域が少ないためフリーズが起こりやすくなっていますし、メモリ確保の為に起動中のソフトを閉じたとしてもWindowsらしく完全にメモリは開放されず、徐々にプログラム領域は削られていきます。結果、1日に必ず1~2回はリセットをしています。e550GXは調子が良ければ1週間リセットせずに安定して動いていたので、ここは不満です。



起動直後のrx1950のメモリ状態。64MBのFlashROMのうち表示されるのはOS分を除いた30MB。不思議なのがRAMは32MBのうち23.68MBしか表示されないこと。なぜ?

こちらはe550GXのメモリ構成。
以前のPocketPCではスライドバーによって、128MBあるRAMの割り当てを変更できる。





 結論としてはCPUそのものにはあまり不満はないです。多数のアプリを立ち上げると処理が落ちる可能性はありますが、それ以前にメモリが少ないのであまり沢山のアプリを同時に立ち上げることはできないですから、CPUはこれくらいの能力でも問題ないです。エントリーモデルという身の丈にあったレベルであるといえます。
 それよりなにより、プログラム実行領域が少ないのが本当に辛いです。せめてあと10MB、いや5MBでも多ければもっと使えるデバイスになったと思うのですが、まったく残念です。

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4 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
なぞですね~ (nh3l)
2006-01-22 18:14:44
WM5.0のメモリは謎というか解りづらいですね。以前のほうがやっぱりシンプルだったと思います。(良い面も多いですが)

W-ZERO3もスペックはワークエリア64Mですが、表示は43.62Mでリセット直後の空き容量は22.13Mです。

やっぱり単純数値で見ると以前から比べて22Mなんて少なく感じてしまいます。

事実、チョット作業後にピクセルPDFビューアーなんて立ち上げようものならメモリ不足の警告が出まくりです。

基本的に常時PHSの動作部分があるので少なくなっているものと思ってはいるのですが・・・・・。

12Mはチョット辛いですね。
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Unknown (remmaya)
2006-01-24 23:20:28
W-ZERO3の22Mも結構辛そうですね。

1950の12MBは壊滅的に少ないのでメモリをバカ食いするような使い方をしようとも思いませんが、

W-ZERO3は中途半端にあるぶん困りそう。

それにしても消えてしまったメモリ容量はどこへ……

WM5.0はまだまだ謎なOSのようですねぇ。
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Unknown (Unknown)
2006-09-20 20:52:23
OSを再起動時にFlashROMからRAMに展開しているのでは?
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それです_| ̄|○ (remmaya)
2006-09-21 00:29:03
FlashROM内のOSデータをRAMに展開して、

動作速度を確保しているんですよね。

以前hpのサポートページで説明されていたのを読んだんですが、

アドレスを忘れてしまい、記事にせずそのままになってました。

ご指摘ありがとうございます。
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