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私のPDA履歴書 8

2007-01-20 00:23:22 | PC・PDA履歴書


私のPDA履歴書 第8回

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 大学4年になってから、ゼミや講義においてe550GXにUSBキーボードを繋いで使う機会が増えた。それこそ毎日のようにキーボードを使うくらいになった。しかしe550GXでUSBホスト機能を使うにはクレードルが必須であり、キーボードを使うために毎日クレードルをカバンに入れていた。このクレードルというのが持ち運びには厄介なシロモノで、PocketPC本体を乗せたときにひっくり返っては困るからそれなりの重量があるし、形状も立体的でカバンのスペースを占領してしまうのだった。




USBホスト機能のおかげで出先でキーボードによる入力ができるのは非常に便利なのだが、クレードルは大変かさばり持ち歩くのを面倒だったのだ。


 そんなときにソフマップの中古PDA売り場の特売ボックスで見つけたのがこのMK32である。




 この機種はNECの名Handheld PC機 Mobile GearIIの元となったPDAだが、OSはWindowsCEではなくMS-DOSベースで独自のUIを採用していた。内蔵メモリは6MB。今となっては小さく感じるが、発売された1998年当時としては小さくは無かったはず。ワープロソフトや表計算ソフトなど、基本的なソフトは本体に内蔵されている。




 MK32の長所はずばりキーボードである。サイズは縦と横がモバギ2 R430よりも大きめなのだが、その代わりにキーピッチが広くとれ、キーの数も多く、キーを組み合わせて使うことが少ないのでタイプミスが少なかったのだ。しかも筐体がR430よりも薄いわりにはキーストロークが適度にあるので、打っていて気持ちがいいキーだった。そしてこれは授業中での仕様に便利だったのだが、打鍵音が小さいいという特長もあった。私はMK32以降Mobile GearII R430、Sigmarion3とハンドヘルドタイプのPDAを使っているが、キーサイズ、配列、打鍵の感触全ての面において、MK32のキーボードが一番使いやすいと思う。



 ただ、MS-DOSベースとはいえ全体としては独自仕様だったのでファイルの扱いが少々面倒だった。特に困ったのが、Windows CEでは当たり前にあるファイルエクスプローラが無かったこと。おかげでもしもPC上で作成したテキストファイルをCF上に置いた場合、それをMK32で読むためには、いちいち手動で認識作業をしなければならなかった。すでにWindows CEに慣れきっていた私としては、このあたりを使いづらいと感じるようになり、結局ソフマップのクラスアップシステムを使い、2週間使った段階でMC/R430と交換してしまった。


 キーボードがとても打ちやすかったのと、本体が薄いという長所があり、さらにはあるフリーソフトを入れることでMS-DOSモードでの稼動ができるという面白いデバイスだったのだがちょっと古すぎた。大変惜しいデバイスだった。


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