FC東京、ヤマザキナビスコカップ優勝おめでとうございます。
実は2回以上優勝しているのは他にヴェルディ川崎(現・東京ヴェルディ、1992, 1993, 1994)
鹿島アントラーズ(1997, 2000, 2002)、ジェフユナイテッド千葉(2005, 2006)
だけということで、FC東京もずいぶん成長したんだなと思わされます。
大方の予想はフロンターレ有利だったんですよね。
ジュニーニョ・チョンテセ・レナチーニョの強力3トップに、パスの供給源である中村憲剛など、
ほぼベストメンバーでスタメンが組まれていました。
一方のFC東京はカボレが中東に引き抜かれ、今期絶好調の石川も膝前十字靭帯と半月板の損傷で今期絶望、
いまや日本代表不動のSB長友も肩のケガでスタメン落ちと、厳しい状態でした。
そんな中奮闘したのが若い選手たち。
まずニューヒーロー賞とMVPを獲得した18歳の米本選手。
基本的にはハードワークを欠かさずできる守備の人なんですが、
ここぞというときにスルスルっと上がってきて放つミドルシュートの威力は凄まじいです。
決勝でも劣勢にあった前半22分に、豪快な無回転シュートを決めています。
もちろん守備でも最後まで集中を切らさず、ボランチとして働いていました。
安定した守備にいざというときの攻撃力もある米本選手、これからの活躍に期待です。
長友の代わりに徳永が左サイドに回り、代わって右サイドに入ったのは20歳の椋原選手。
強力なフロンターレ攻撃陣に対して臆することなく立ち向かい守り、
ときにサイドを駆け上がってチャンスを作っていました。
こういう大舞台でしっかり活躍できるのは素晴らしいですね。
それから2点目を決めた平山選手。24歳なんでもう若手ではないですね(笑)
高校時代から有名だった彼ですが、オランダから帰ってきてからはあまり調子も上がらず、
周囲の評価も下降線をたどる一方でした。
しかし今年の平山は違います。城福監督にガツンと言われたようで、
休日に一人でも練習をするなど、生まれ変わりました。
結果としてポスト役としてボールをしっかりと収められるようになったし、
体も絞られて、決勝でのように後半ロスタイムになっても前線で献身的なチェイシングを
できるようにもなりました。以前のように前線に貼りっぱなしではなく、自分が動いてボールを引き出し、
ボールを収めたら味方の上がりを待って、さらにそこにパスを出していくようになり、
プレイの幅が広がったと思います。顔つきを見ていても自信を持ってプレイしているのが分かりますし、
このまま努力を続けていったら、また怪物として活躍するようになるかもしれません。
そして決勝の試合で好セーブを連発していた20歳のGK権田選手も称えたいところ。
去年の正GKだった塩田選手がケガで出遅れていたため、スタメンで出場していた権田ですが、
春先は間の悪い飛び出しや味方DFとの連携不足など、本当に不安ばかり感じるプレイぶりでした。
しかし決勝では好セーブを連発。ハイボールは迷うことなくパンチングし、
川崎FW陣の強力なシュートを何本もセーブしていました。
米本と並んで今年大きく成長した権田選手は、陰のMVPだったと思います。
もちろん今期限りの退団が決まっている浅利や藤山などベテラン勢もあってこその優勝でしょう。
だからこそ試合後には藤山・浅利胴上げ 藤山シャー(YouTube)があったわけです。
選手の離脱・怪我があった分、チーム一丸となって戦えたことが、
今回の優勝につながったというのもあるんでしょうね。
そういう意味では順当なチームが優勝したな、という感じです。
一方負けたフロンターレの方はというと、前線の外国人3人組が強力すぎるのが、
かえってチーム力を落としていたのではないかな、と思います。
決勝ではその3人がうまく機能しないよう、FC東京が徹底した守備をしていて、
そうなると打つ手が無くなってしまうのが今のフロンターレ。
3人のうち誰かを切るという判断は難しいでしょうが、今のやり方を変えないと
カップ戦での優勝というのはまだまだ見えてこないのではないでしょうか。
もちろん今年はリーグ戦首位につけていますから、まずはリーグ戦を制すことが先決ですね。
というわけでFC東京についてたっぷり書いてみたわけですが、
かくいう私は根っからのレッズファンだったりします(;´~`)
そろそろ調子のいいレッズが見たいなぁ……