
行事の関係で早く職場を離れることができたので、昨日は久が原のアサヒヤ紙文具店さんに行ってきました。
そしてその魅力に堪えきれず、パイロットのカスタム743 ウェーバリーを買ってしまいました。
訂正。
「カスタム743 ウェーバリーを買うために、アサヒヤ紙文具店さんに行ってきました。」
という表現の方が正確ですね。
思わず衝動買いしてしまったわけではなくて、もともと買う気で足を運んだので。
ともあれ、1ヶ月前にお邪魔したときにその書き味の良さを知り、
道具(と書いてパートナーと読む)として選ぶならこのペン先だと思っていたのが
このウェーバリーです。ペン先がくるっと上に曲がっているのが特徴。

真横から見ると上向きに曲がっているのがよく分かります。
ペン先の光り方とかが普通のペンと違うので、
分かる人には正面から見ても分かるとか。
一見するとセーラーの「ふでDEまんねん」に似ていますが、
あれは筆記角度によって線幅を変えるためのもの。
ウェーバリーとは設計思想も書き味も全く異なります。
ウェーバリーはこのペン先の形にすることで、筆記時の許容角度が広くなっているのです。
なので首軸近くを握りペンを立てながら少し細かい文字を書くこともできるし、
やや後ろを持ち寝かせ気味にすることでゆったりと大きな文字を書くこともできるのです。

キャップをつけてやや後ろを持って、大きめの文字をゆったりと。
本当はもう少し後ろを持って書けるようになりたいものですが、
なにせまだ万年筆というものを使い始めて半年に満たないので難しいのです。

ペン先の近くを持って、小さめの文字をコマコマと。
細かい文字を書くときには、キャップを外してやるとしっくりきますね。
どちらの持ち方でも書かれる線の幅は変わりません。
それから持ち方だけでなく、ペンの走る方向に関しても許容範囲が広いですね。
インクフローもいいのでいろんな方向に書いてもインクスキップはありません。
下から上へとペンを走らせてもスムーズに書けるのには、本当に驚かされます。
もともとフローのよいパイロットのインキを使うと、むしろフローがよすぎて
書いた文字の乾きが遅くなってしまうくらい。

ペン先の矢印の部分に必ずインキが乗ってしまうのも、
インクフローの良いことの証明だとか。
というわけで特殊ペン先の743ウェーバリーを買ってしまったわけですが、
実は743ウェーバリー以外に、購入候補になったペンがあったのです。
が、それはアサヒヤさんで近々扱うようになるペンであり、
ちょうど昨日取り扱いが決まったばかりで、まだオフレコ情報ゆえこの記事では触れられないのです。
アサヒヤさんのホームページで扱うようになってからのお楽しみ!
ともかくついに3万円もする万年筆に手を出してしまったわけです。
これで後戻りできなくなるばかりか、きっと万年筆の道を転がり落ちていくのでしょう。
それもまた一興。人生は常に、予想もつかないことで満ち溢れているのです。