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EX90SL 感想

2006-05-25 21:21:26 | Weblog

MDR-EX90SLを買って一週間が経ちました。
そこでこの一週間でオーディオのド素人が感じたことを書いてみます。
ど素人なんで今回はレビューじゃなくて感想文です(笑)


付け心地
 普通のカナル型と違ってイヤーピースに角度が付いているので、慣れるまでは装着に手惑います。2,3日使っていくうちにいい付け方、いい角度・位置が分かるのでそれまでは辛抱です。一度慣れてしまえばオープンエアはもちろん、一般のカナル型以上に耳にフィットしてくれます。かなり昔にMDR-ED31を使っていたことがありますが、あれに似た付け心地です。
 ただ、EX51ではLサイズのイヤーピースを使っていたのですが、EX90SLではLだと耳の穴に全く入りませんでした。Mでも耳の穴にしっかり入らず、結局Sサイズのものが私は一番しっくりきます。EX90SLが特殊形状をしているので、EX51やその他の一般的なカナル型のサイズでは合わないのかもしれません。
 写真はEX90SLを右耳につけているところ。見た目はごく普通のオープンエアイヤホンです。



音質
 EX90SLのイヤホン部はドライバユニットとイヤーピースに分けられます。このドライバユニットに音を逃がす穴が開いています。これがあるおかげで音の抜けがよく、カナル式にありがちな音のこもりが無く、ふわっと音が広がります。音の出ている場所が、カナル式のものよりほんの少しだけ遠い感じがします。もちろんインナーイヤーなので頭の中で音がするのは避けられません。それでもカナル型に比べて遠くから聞こえる音が多いかな、という感じです。


Lの文字の横が音の抜ける穴。
これが抜けのいい音のミソらしい。


 それでいてカナル型なので重低音はオープンエアーのものよりは強く出ています。ただしEX51に比べるとかなり弱く、EX51の重低音に慣れた耳では物足りなく感じてしまうのも確かです。逆に言えば耳にズンズン響かず、さらに高音もきつくないので耳に優しい音とも言えるでしょう。一般にソニーのイヤホンは重低音と高音が強い「ドンシャリ」と言われますが、このイヤホンはそれとは全然違います。
 ただしこの「ドンシャリ」でないということは、音源の音質をごまかせないということでもあります。音源に忠実に再生するので、低ビットレートの圧縮音源では音質の悪さが如実に現れてしまいます。今まで私はSDカードのなかに80kbpsでエンコードしたWMAファイルを入れ、iPaq rx1950のWindows Media Playerで再生していたのですが、音質が気になってしまい160kbpsでとり直してしまいました。


遮音性
 ここまではいいことばかりのように読めますが、欠点もあります。普通カナル型イヤホンは耳の穴に直接入れる耳栓構造をしているので遮音性に優れています。一般的なカナル型イヤホンはさらにドライバユニットとイヤーピースの隙間を極力無くし、遮音性を高めています。しかしEX90SLの場合は通常のカナル型と違ってドライバユニットとイヤーピースが離れているせいか、EX51とよく似たイヤーピースを使っていても、EX51よりもずっと遮音性が低いです。普通のカナル型より低いというレベルではなく、オープンエアよりも若干遮音性がいい、くらいのレベルです。地下鉄の中で使ってみると、ゴーーーーという走行音がしっかり聞こえます。車内アナウンスも、やかましい乗客の話し声もしっかり聞こえます。遮音性を求めて買うイヤホンではないです。
 さらに、音の抜けをよくし、聴こえる音に広がりを持たせるためにあるドライバユニットの穴ですが、ここから音が漏れるため通常のカナル式のものに比べて音漏れがしやすいようです。遮音性が悪く外の音が聞こえるからしかたなく音量を上げてしまい、すると遮音性の悪さから音が外に漏れてしまう。こういった不の連鎖を起こしてしまいやすいので、余計に音漏れのしやすいイヤホンになっています。音量の上げすぎにはくれぐれも注意。今まで使っていたカナル型のつもりで音量を上げると、周りから白い目で見られるかもしれません。


使い道
 結局のところ、言い意味でも悪い意味でもカナル型とオープンエアーの中間に位置するイヤホンだと思います。カナル型のこもりが無くオープンエアーのように音が広がる、だけどオープンエアーよりも低音がよく出る。音質はカナル型ともオープンエアーとも似つかぬいい音を出すんだけど、でもカナル型ほどの遮音性を持たないのでどこでも聴けるわけではない。いいとこ取りのようで、中途半端。そんなイヤホンです。
 もしも遮音性の高いものが欲しいなら、高いお金を出してSHUREのやつを買う。もしくは安くてもEX51のような通常タイプのカナル型にする。そういう選択がいいように思います。
 ではEX90SLを買う意味は無いのかというと、そんなこともないです。遮音性に欠けますがその音質は5000円以下のイヤホンとは違います。遮音性の低さから通勤電車の中での使用には適しませんが(といいつつ私は毎日使っていたりしますが)、例えば公園を散歩するときなどに使うと、気持ち良く音楽を聴きながら歩けると思います。もちろん雑音の少ない自室で使うという手もあります。大きな音を出せないけどいい音で聴きたいなら、EX90SLという選択もありだと思います。まあそういう人なら、普通はヘッドフォンを買うと思いますが。
 そしてなによりそのユニークな形状と、削り出しアルミニウムの質感は持っているだけでも満足できます。EX90SLには他のイヤホンにはない、モノとしてのよさがあります。


一週間使っての感想はこんな感じでしょうか。
私は音質にこだわる人間じゃないですが、なかなか気に入っています。
あとはイヤホンコードの断線が起こらないことを祈るだけです(;´Д`)ノ
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