ゆりかもめーる。

人生はrhythm BAR.

Two.

2006-05-29 22:52:29 | Art
ふたり 
   新潮文庫
   著赤川 次郎

稽古でこの作品の一部を取り上げているので、全部読んでみようと思って図書館で借りてきた。
以前に映画化されたりもしていたので、姉妹の話で、姉が亡くなって・・というくらいまでは知っていたけど、実際読んでみると想像とはかけ離れたストーリーだった。

姉妹の妹の実加が主人公なんだけど、その周囲でかなり多くのヘビーなことが起こる。
姉の死、親友の父の死、クラスメートの親の会社の倒産と家族の散在、男性からの暴行未遂、部活の先輩のいたずら、それによる母の精神病、入院、父の転勤、不倫・・。

こんなコトが数年間で起こって、読んでて苦しくなった。
死んだはずの姉がなぜか妹の中に住みついていて、姉に助けられながら色々乗り越えて成長していく物語だと思っていたけど、ヘビーすぎて妹がかわいそうになった。
こんなにもみくちゃにされたらイヤでも強くなるわな・・
でも、これだとグレてもおかしくないな、と思った。
特にストーリーの最後の方のエピソードで、姉が妹の中から消えるきっかけとなった父の不倫騒動は一番嫌だった
家族がこんなに大変な時によく不倫できるよなー・・
でも逆にきっとつらい時だからこそ、大黒柱としての責任が苦しくて近場の女性に頼って逃げてしまったんだろうなーとも思う。
まあ、ヘタにこの父親を責められないよね。

なぜか私の中ではこの不倫以外はあまり重いコトとして捉えられなくてサラサラと事件が流れていくような話だった。
描かれてる時代背景が古臭く感じてしまうのは作者の年齢上しょうがないのかな・・

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